新潮文庫<br> お気に召すまま

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新潮文庫
お気に召すまま

  • ISBN:9784102020128

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内容説明

弟に領地を奪われた侯爵は、アーデンの森に移り住んでいる。侯爵の娘ロザリンドは、叔父の娘シーリアと大の仲良しのため邸内にとどまっていたが、ついに追放される。男装したロザリンドは、シーリアとともに森に向ったが、一方、侯爵の功臣の遺子オーランドーも、兄の迫害を逃れて森にやって来る……。幾組もの恋人たちが織りなすさまざまな恋を、明るい牧歌的雰囲気の中に描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

259
シェークスピア作品に〝森”をメタファーした作品『真夏の夜の夢』と並び本作も〝森”がキーワードになっている。この時代、女性は演劇舞台に上がることが禁止だったので、女性役は男が女装して演じ、歌舞伎でいえば女形であるが、その女装した女役が劇の中で男装するという二重の逆転が、そもそも喜劇的。初演が1600年頃ならば悲劇時代の直前であり喜劇の集大成ともいえる戯曲であろう。作中に散文詩や定型無韻詩が散りばめられており、これは原文を読まなければ、その良さを味わうことができない。できれば原文をお読みになることお勧めする。2016/07/04

優希

103
明るく牧歌的でユニーク。浪漫喜劇としても恋愛劇としても楽しい作品でした。ハッピーエンドの形が独特のような気がします。ある意味滑稽な空気があるからでしょうね。ロザリンドが男装しなければありえなかった展開。変装した好きな人に恋愛相談から告白の練習までしてしまうのだから面白いことこのうえないです。シェイクスピアの喜劇の中で一番好みの作品かもしれません。図書館と手持ちで読んできたシェイクスピア作品もこれが最後なのが寂しい。未読の作品があるかどうか探してみます。2017/05/29

優希

61
明るく牧歌的な喜劇でした。ロマンと恋愛に満ちた楽しい作品です。ハッピーエンドが独特の印象を受けましたが、滑稽の気質と思えば頷けます。いくつもの恋人たちがいくつもの恋を演じるのが素敵です。悲劇が素晴らしいシェイクスピアですが、このような喜劇もまた良いものです。2022/12/27

マンセイ堂

37
シェイクスピアには珍しくハッピーエンドでした。最後はそこまでするのか、と思うぐらいのハッピーエンドぶりに驚きました。2013/07/31

35
シェイクスピアを読んだのは何年、いや、何十年前だ?おそろしや。それはさておき戯曲なのでついつい声に出して読みたくなった。十二夜とどちらが先なのか。作風は似たような感じ。男装するお姫さまはツボですね。昔自分が男役専門だったことを思い出しました(笑)2014/08/30

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