内容説明
“恋愛という名の宝箱には、説明の出来ないことが一杯、詰まっている”――。豊かな時代を快活に暮らしながらも、どことなく哀しい気分で生きる女性たちの“サースティ”なココロを、恋と仕事と結婚を通して描いた49のストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rakim
10
やたらと横文字が使われ、贅沢な食事やホテルでの情事に価値観があるようで(ただバブリーなだけ?と思いながら)、短い一話一話を半ば「フン」と思いながら読んでいました。でも…田中さんは何故この一連に「サースティ」という題名をつけたのか、あの時代が「平和ぼけ」だったのを皮肉っているのか、それとも刹那的な快楽を享受しているだけ?と考え始めると、震災以降の今、田中さんはどのような小説を描かれるのかと興味を持ちました。才能がある方の回り道を感じていたので。現在の渇きを小説にして欲しい。2016/03/05