内容説明
「不動産屋を見たら、まずは詐欺師だと疑え」 俺はそう断言できる。ウチの社長は平気で客を事故物件とか悪条件の部屋にぶち込もうとする。でも、本当に幸せになれる物件を宛てがうことが俺たちの仕事じゃないのか? お客さんが本当に満足できる物件がほかにもあったかもしれないのに、不動産屋の都合で部屋を押しつけるなんて……。 そんな想いを抱えるものの、自分も身元を偽って面接を受けた研修中の身。就職活動がうまく行かなかったとはいえ、本当にこんな不動産屋に就職して良いのだろうか? 物件探しにも役立つ、不動産業界の裏を描いた青春物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mariya926
141
「東京すみっこごはん」とか「今日は心のお掃除日和」が良かったのでこの本も読んでみました。就活が上手くいかない主人公が、一目惚れで不動産でバイトを始めます。社長が一筋縄ではいかない人物。色々な事に巻き込まれつつ、段々と不動産屋の魅力を知っていく感じです。ちょっと消化不良なのが、杏奈さんが過去に酷い目にあったみたいですが、そこらへんが回収されていないので、続くの?終わったの?という感じの唐突なラストでした。2022/05/03
相田うえお
131
★★★★☆19110 脱線話を。不動産屋に行くと『駅から徒歩10分』とか書かれている物件案内ありますよね。爺〜婆〜ならどうなの?と思うわけですが、徒歩1分を80mで換算してるらしいですね。『駅から800m』と書かれてるよりも分かりやすい〜かな?それと、2LDKな〜んていうのは今どき誰でもわかりますよね。リビング、ダイニング、キッチン。ここで最近見かけたのがWIC。分かりますか?新型の便所じゃないよ。WとCの間に棒があるからって便所の中に間仕切り壁があるわけでもないよ。そうそうウォークインクローゼットです。2019/12/14
yanae
79
今作のテーマは不動産。あとがきによると、作者は間取りを見たりするのがすごく好きなんだそう。私は真逆で見ていると頭が痛くなってしまう…(笑)そして不動産屋がうさんくさくみえるという作者の言葉にも共感(笑)うさんくささ満載の不動産屋が舞台。内定が全くとれないおちこぼれ学生が、とあるきっかけでバイトをすることになり、悪徳社長(?)に反抗してお客様の幸せのために動く…という奮闘記。最初はありえない設定かなと思ったけど、読み進めるうちに登場人物たちが大好きに。その後の彼がぜひ見てみたい。2017/12/18
佐島楓
55
身元を偽ってもぐりこんだ会社は、悪徳不動産屋だった・・・。登場人物それぞれがワケありで、物件の描写もリアルで、ライトながら読み応えがあった。2016/03/16
美月0217
41
間違えられて面接をして受かってしまった男子の不動産会社でのお仕事…お仕事しながらだんだんと成長していく…不動産会社の裏事情とかちょっとわかってよかった2016/09/02