内容説明
駒崎弘樹氏、荻上チキ氏推薦!――自殺(清水弘康氏)、病児保育、待機児童、休眠口座活用(駒崎弘樹氏)、いじめ(荻上チキ氏)、児童扶養手当削減(赤石千衣子氏)、性的マイノリティの人権(著者)――急ぎ対策が求められる諸問題への「草の根ロビイング」の実際を詳しく紹介。「弱者やマイノリティのために、政治に直接働きかける技術」を解説する、初めての一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
80
日本医師会、農協、連合みたいな伝統的でどの省庁に圧力をかけたら良いのか分かりやすい団体のロビイングは出てこない。自殺対策、病児保育、いじめ、性的マイノリティなど縦割り行政の溝にハマりやすそうな問題について取り上げられている。ロビイングは誰でもできるといえばできるけど、永田町や霞ヶ関の論理を熟知し、なおかつ自分の食い扶持だけはしっかり確保できる人でないと「社会を変える」ことは難しいと感じた。そんな方をしても手探りでやっているので、テクニック集というよりは事例集だと思って読む方が良い。2017/03/03
きいち
34
政治っていうのは決して、政治家や官僚になって行う仕事や、選挙で投票することだけではない、という、本来とてもあたりまえのことをとことん思い知らせてくれる一冊。どの事例も、ゴルゴ13的陰謀史観で暗躍する「ロビイスト」に、この自分がなれるのだということを教えてくれて痛快。◇タイトルの「誰でもできる」は今のところ理想像。おそらく一番高いハードルは、でも、みんなこの人たちのような「当事者」じゃない、ってことではないだろうか。ロビイングと投票の間に距離がありすぎる。そこを考えさせるまでがこの本の仕事。そういうことか。2016/03/20
おおにし
19
マイノリティの声を国政に届けて政策に結び付けていく草の根ロビイストたちの活動を知った。政治家は自らの政策を実現させる前に選挙に勝たなければならない、だから本当に政策を実現させるためには、政治家を動かすロビイストになる必要があるという指摘に納得。自民党議員相手には性的マイノリティを人権と結び付けて訴えても響かないが、外交や経済と組み合わせると話に乗ってくるというロビイストならではのノウハウもいくつか紹介されている。政治が悪い、行政が怠慢という前に、私にも何かできることは無いかと考えさせられる本である。2016/02/13
tolucky1962
17
より良い社会を作るために、投票・デモだけでは足りない。政治家は政策を作るための時間がない。それよりもロビイング。実践者だから語れる草の根から政治にはたらきかける具体策を示す。苦労がわかります。NPOとして事業展開しているからこそ長くできるというのもすごい。企業内での根回しにも通ずると思う。民主党政権時代と自民党時代を通して活動していることから、両党の特徴も納得。民主主義だから票を入れて税金払ったらあとはお任せということでは動かせないことは確か。民主主義に代わる一つの方向なのかもしれないが実践は楽でない。2016/01/02
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
14
成功した、ないし成功しつつある5つの事例についてのケーススタディといった趣きである。この5つとは、1)自殺対策に関して、2)病児保育・待機児童問題に関して、3)いじめ対策に関して、4)児童扶養手当削減問題に関して、5)「性的マイノリティ」の人々に関して、のロビイングである。著者としては、ロビイングを特殊な活動としてではなく、政治に対しての重要なアクセス方法として提示したかったものと思われる。これからは、政治家・市民・メディアの分業と協業によって山積する社会問題に当たらなければならないと主張している。2016/07/24
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