内容説明
ニーチェによって粗描され、ハイデガーによって継承された「反哲学」は、西洋2500年の文化形成を導いてきた「哲学」と呼ばれる知の様式を批判的に乗り越えようとする企てである。この新しい視角を得れば、哲学の歴史も自ずからこれまでとは違って見えてくる。古代ギリシアから19世紀末にいたる哲学の道筋をたどり直す「反哲学史」。講談社学術文庫『現代の哲学』の姉妹編。
目次
はじめに
第一章 ソクラテスと「哲学」の誕生
第二章 アイロニーとしての哲学
第三章 ソクラテス裁判
第四章 ソクラテス以前の思想家たちの自然観
第五章 プラトンのイデア論
第六章 アリストテレスの形而上学
第七章 デカルトと近代哲学の創建
第八章 カントと近代哲学の展開
第九章 ヘーゲルと近代哲学の完成
第十章 形而上学克服の試み
終 章 十九世紀から二十世紀へ
原本あとがき
参考文献