内容説明
隠れ家という名のフレンチ・レストラン「Cachette カシェット」。この店のキッチンで働くことになった滝沢葉月は、ある日、オーナーに呼ばれ、料理コンクールへの出場を打診される。戸惑う葉月に、山岸は「女性のシェフが活躍する世界をつくりたい!」という思いを語る。コンクール出場の決意を固めた葉月だが……。自身のルーツ、オリジナルとは何か? 次々に起こる難問に向き合い、葉月の「美味しい闘い」が始まる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
63
駆け出しの料理人・滝沢葉月はオーナーの計略でコンクールに出ることになる。葉月の祖父は有名なシェフだったという。高級フレンチなど、縁がないのですが、美味しそうな料理の記述にお腹が空きます。ストーリーとしてはまずまず楽しめましたが、印象は薄かったです。2016/04/22
ねむねむあくび♪
60
図書館本。もっと甘ったるいお仕事小説かと思って手に取ったら、予想外に本格的な専門的なシェフのお話。恋愛要素がほとんど無いのは良かったが、伝説の料理人の孫やら弟子やらの設定に、コンクールなどお話自体は、ご都合よい甘めの展開。キッチンでの段取りや調理工程はさすがのライブ感があってワクワクした。料理の盛付けの工夫や時間の逆算、お皿の温度など、あー、自分も家族への晩ごはんでしてる〜と、細かい部分が単純に嬉しい笑。楽しくサクッと読了。2018/08/03
いたろう
60
著者初読み。原作未読も映画化された「大人ドロップ」は観ていたので、こんなフランス料理の話も書けるんだと思ったら、本職がフランス料理人とのこと。なるほど。今は亡き有名シェフの孫娘が挑むフランス料理のコンクール。主人公は鋭敏な味覚を持つものの、祖父と違って手先は決して器用ではないというところが共感を呼ぶ。反対に手先がすごく器用な青年とのチームワーク、祖父の弟子だったシェフの指導、レストランオーナーのサポートと盛り立てる周囲も気持ちよく。きっとこうなるのだろうという安易な予想の通りにならないところがまたいい。2016/03/21
まー
40
『スープの国のお姫さま』に続いてこの方の本は2作目。今回は小ぢんまりしたフランス料理店で働いている女の子が、コンクールに出るお話でした。やま場がないわけじゃないのに、主人公の性格の問題なのか、なんだか淡々と終わってしまったかんじ。2016/08/27
はな
36
図書館本。フランス料理レストランのお話。隠れ家的なお店で頑張る女性主人公に好感が持てるけれど、性格としては結構うじうじするタイプの様子。もっとスパッと決めたらいいのにとやきもきしつつ読みました。料理の描写は横文字だらけで何を作ろうとしているのかよくわからず。作者が料理人さんなのだから、仕方がないのかもだけれど分からないのではまりきれない感じが残念。挿絵か解説がほしいところ。全体を通しては面白く読めたと思います。2016/02/27