内容説明
女の上半身と男の下半身が合体した遺体が発見された。残りの体と密室トリックの謎に迫る(「重ねて二つ」)。現金強奪事件を起こした犯人が陥った盲点とは?(「懐中電灯」)全8編を収めた珠玉の短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuki
40
悩める時期の短編集。再読だがやはり分かりやすい分かりにくい面白い面白くないがハッキリしており、今回の角川文庫版での大森望氏の解説で色々と補足されて「なるほど」と。「懐中電灯」「トランスミッション」が分かりやすく好き。「カット・アウト」の雰囲気が好きだし何かを連想すると唸ってたら、解説で宮内悠介「原爆の局」に言及されており「おお!」となった。最後の短編に現れる泥酔者は「密閉教室」の彼に似て非なる人物なんだろうか。2018/11/11
たかなし
25
前の冒険よりは質ががくっと落ちてしまいましたね…あの誘拐のやつと懐中電灯は好きなんですがね…他のがちょっと微妙でしたね。2018/09/12
カノコ
25
法月綸太郎の初期短編集。全体的に堅苦しいような。外れも多いが、おっと思わせるようなものもいくつかあった。「重ねて二つ」、小ぢんまりとまとめすぎだがナンセンスで好き。「懐中電灯」、本書の中では一番しっかりしたミステリ。シンプルで、純粋に面白い。「カット・アウト」、一見するとミステリではないが、実はこれが一番好き。若き日に決裂した二人の画家。その軋轢を生むことになった事件の真相。勢いがあって、若さがあって、好き。説明臭くなりがちな法月綸太郎の筆が良く活きていて、とても良かった。2017/01/24
有理数
24
前評判からいったいどんな意味不明なお話が飛び出すかと思いましたが、これがなかなか楽しめてしまいました。この試行錯誤感。法月先生は「これがやりたかっただけだろ!」の「これ」に情熱を掛け過ぎていて、やり過ぎなところがむしろ愛おしい。「ロスマク黄色い部屋(略)」等はその筆頭でしょう。一方、奇妙に凝った話だけでなく「懐中電灯」は手掛りの配置が絶妙な倒叙の秀作ですし「カット・アウト」は堅実な芸術論と伏せられていた心理がラストで結実する感涙の一編。意欲的な作も多数。傑作集とまではいきませんが、好編が揃っています。2016/01/11
Walhalla
23
全8話の短編集でした。「黒のマリア」のお話しが、ゾクッとして面白かったです。ただ、前半の作品群は良かったですが、後半に進むにつれて、ちょっと尻つぼみになってしまっていた感じがします。残念ながら、期待の方が大きかったです。2017/05/15
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