内容説明
企業や個人でWebサイト(ホームページ)を管理している人たちは、サイトの対応ブラウザを、「IEなどブラウザごとの対応」から「モダンブラウザ対応」になぜ移行するべきなのか。そうすることの重要性と、その具体的な方法論を解説します。
今までWeb担当者やWeb制作者を悩ませていた「古いIEへの対応」を、打ち切るときが来ました。「IEを使う人がいれば、数は少なくてもサポートするべきだ」と上司や他の人が主張したとしても、そうするべきではありません。すでに、ヤフーも古いIEへの対応をやめるように動いています。
Web制作に携わる人にとって、「IEにどこまで対応するか」は大きな悩みでした。他のブラウザではちゃんと動作するHTMLやCSS、JavaScriptでも、「IEを使うユーザーにも正しく表示するために別のチェック・別の作業」が必要だったからです。
しかし、当のIEを提供しているマイクロソフト自身が、「2016年1月12日以降は、古いIEはサポートしない」と方針を決め、Windows 10では新たに「Edge」というブラウザをリリースしました。そして、ChromeやFirefoxのような、Web標準に従って動作する「モダンブラウザ対応」と同じサイト作りをすれば、自然に「Edge対応」になります。
「古いIEでもちゃんと見られるようにすること」は、ユーザーにとって良いことではなくなっています。Web担当者は、今すぐにサイトで古いIEへの対応をやめ、「モダンブラウザ対応」のサイト作りに切り替えましょう。そのための第一歩と、なぜ日本のWebの巨人であるヤフーが古いIE対応を止めたのかの背景が、この書籍で解説されています。
目次
表紙
目次
第一章 Windows 10 に搭載される2つのWebブラウザー、Microsoft EdgeとInternet Explorer 11
なぜモダンブラウザーが必要なのか
モダンブラウザーがもたらす主な3つのメリット
IEのサポートポリシーの変更
最新のWebブラウザ「Microsoft Edge」のリリースへ
相互運用性を重要視したMicrosoft Edge
最新のWeb技術にも対応を進めるEdge
後方互換性を確保するため引き続きIEを提供
2つのWebブラウザが搭載されるWindows 10
モダンブラウザ?への移行の“ススメ”
第二章 どう作る? Edgeに対応した相互運用性の高いWebコンテンツとは
Edgeに対応したWebコンテンツを作成するには?
1.ドキュメントモードの指定を行わない
2.新しいJSライブラリ/フレームワークを使用する
3.ブラウザープラグインを使用しない
4.CSSベンダープレフィックスを使用しない
5.ブラウザーの検出を使用しない
相互運用性を確認するためのチェックツール
モダンブラウザへ移行し、新時代のWebに対応する
第三章 なぜヤフーは古いIEのサポートを終了したのか ~ユーザーファーストの観点からモダンブラウザーを推奨
20年の歴史を経て、Webブラウザーは新世紀を迎えた
レガシーブラウザー対応の引き延ばしは、ユーザーにリスクを背負わせるだけ
最新IEへのアップデートを促すヤフーの取り組み
モダンブラウザーに移行することでWeb開発者が享受するメリットは、コンテンツ制作や検証の大幅な負担軽減
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奥付