中公新書<br> 歴史と私 史料と歩んだ歴史家の回想

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中公新書
歴史と私 史料と歩んだ歴史家の回想

  • 著者名:伊藤隆【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 中央公論新社(2016/01発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121023179

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内容説明

日本近現代史研究を牽引してきた大家が、八〇年以上にわたる自らの歩みを語る。若き日の共産党体験、歴史観をめぐる論争、伊藤博文から佐藤栄作にいたる史料収集と編纂、岸信介、後藤田正晴、竹下登などへのオーラル・ヒストリー……。その秘話やエピソードは、歴史の面白さを伝えると同時に、史料を集め、次代へ引き継ぐ歴史家の責任の重さをも物語る。史料を駆使して、近現代史を切り開いた泰斗の稀有な回想録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

123
1986年に司馬遼太郎と対談した伊藤隆は、司馬史観は西欧コンプレックスそのもので東京裁判の図式と同じだと批判した(134頁)。ショックを受けた司馬は、連載中の『韃靼疾風録』完結後は亡くなるまで小説の筆を断った。大作家にそこまでさせたのは、イデオロギーではなく同時代の史料と人の思いこそが基礎だとする伊藤の歴史研究手法に反論できなかった故か。そんな史料蒐集と当事者インタビューを重ねて近現代史を分析してきた研究者の自伝は、生臭い面白さの連続だ。伊藤の夢だった史料館構想の挫折は、日本史研究にとって痛恨事であろう。2024/12/29

KAZOO

66
最近の政治学者の仕事は、オーラル・ヒストリーということで政治家から話を聞くケースが多くなっているようです。この伊藤先生や御厨先生もその分野の業績が多いようです。政治家が生きているうちに聞いていこうというのでしょうが、どこまで本音を引き出せるかなのでしょうね。また資料についてもかなり分析しておられて参考になります。ただ与党の人が多いのが若干気になりました。2015/08/11

tamami

48
もう随分な昔、戦後史に関する本の中で、著者の名前を何度か目にする機会があった。東京大学の偉い先生というくらいの認識であったが、どこかこの先生が関わっているからには安心!できる、そんな思いを抱いていた。今回、第1章「共産主義との出会いと訣別」に始まる本書を読み、その根拠を与えられた感がある。文字通り、近現代史の歴史家として、史資料の探索、発掘、保存に心血を注がれた著者の半生が浮かび上がってくる。改めてそれらの史資料を基に書かれた著者の歴史記述を味わおうと思い、中公版『日本の近代16日本の内と外』を手に取る。2023/04/22

おさむ

32
日本近現代政治史の第一人者の自伝。東大時代に共産党にかぶれ、その後転向。学者になってからはマルクス史観が支配的な日本の歴史学を批判し続けた。新しい歴史教科書をつくる会に参画したり、司馬遼太郎と対談でケンカしたり、オーラルヒストリーを巡って御厨貴と絶縁したり。好戦的な人物ぶりが行間から滲み出ています笑。ただ各所にトリビア的な要素があり、学界の人間関係もよくわかるので、関係者は面白く読めるのでは。60年安保で亡くなった樺美智子さんとの邂逅が一番の驚き。公文書だけでなくインタビューも大事なんだなと実感しました。2018/04/21

Tomoichi

21
中央公論に「資料と私の近代史」として連載されたのが初出。近現代史の資料を集め整理し公開する。または関係者に直接インタビューし記録を残す。資料集めの裏面史を著者の歩みとともに描く回想録。左翼学者の歪んだ研究や「昭和天皇独白録」が金目当てが理由で世に出た事など面白いエピソードがいっぱいの掘り出し物。是非!2016/06/28

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