P+D BOOKS<br> P+D BOOKS 血族

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P+D BOOKS
P+D BOOKS 血族

  • 著者名:山口瞳【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 特価 ¥654(本体¥595)
  • 小学館(2016/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093522496

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内容説明

亡き母が隠し続けた私の「出生の秘密」。

本書は、山口瞳氏自身の家系の謎に迫る自伝的一冊である。

自らのことをほとんど語ることなく亡くなった母。美しく奔放で、好きなように生きた母に人生について氏は何も知らなかった。幼い頃に目にした光景、家に出入りしていた人たちの言葉、そして数々の資料をひもとき作者は自らの出自の謎に迫り、その過程を、母の思い出などを交えて綴っている。

登場する人物は、直接関わりのない人々がイニシャルになっているのをのぞけば、親族はみな実名である。調べる過程で書き進めた作品ではなく、すべてが明らかになった後に書き始めており、後に、事実を明らかするための伏線も張っている。

作者は、母の死後、彼女がどこでどんな家に生まれ、母方の親族はどういうつながりになっていたのかを解き明かしていく。その結果、氏自身がみたものは……。亡き母への熱き愛と鎮魂をみごとに描破した菊池寛賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆきらぱ

36
久しぶりに読み返した。初めて読んだのは発売されたベストセラーになった頃(親が買ってきた)で中学生とから高校生くらいだった私。今や作者と同年代になってきた。すると前は見えなかった事を感じる。お母さんは秘密を抱えてどう思っていたのか?本当に秘密の為に兄妹や親戚を複雑に遠のかせたり近づけたりしていたのか?この母というのが魅力的な華のある人だ。これは山口瞳が息子だからと盛っている訳ではない。終盤に出てくるこの母の遺書がすごく良い。温かみが感じられる。読んだのは何回目かだが、今回一番楽しめた。2021/09/27

芋煮うどん

9
家族、親族って調べてみたらとんでもないのかもしれない。 こんな良作を再版してくれたことに感謝。2016/08/24

駒子

5
著者が謎多き母からルーツを探っていくノンフィクション。ノンフィクションなのに、ミステリさながらに謎が謎を呼び、最後にほどけていくさまに感嘆する。母の出生の秘密から、一族の謎にまで迫る展開にわくわくが止まらない。美形揃いだったという山口一族、揃ったらどれだけの迫力だっただろうと妄想が捗る……。2020/02/03

yutusbochan(yasuhiko.utsubo)

4
自伝的小説。幼少の頃からの家族の話、そして後半は亡き母が隠し続けてきた出自を探ろうと母の故郷を探り続ける様が描かれる。長い小説でしたが、筆者の筆の力でどんどん読み進める。他人の秘密を知りたがるのは人間の性という事なのだと思いました。2019/10/05

mm

3
昭和の私小説すき。秘密が秘密として成立する時代2019/12/01

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