内容説明
大学生時代、東京と郷里広島との往き返り、尾道を通るのはいつも眼の楽しみであった。船と海が好きだったせいもあるけれど、その頃私は志賀直哉の作品を耽読していて、汽車が尾道にかかると、「暗夜行路」に描かれている通りの風景が車窓にあらわれて来る。対岸は向島、島と本土の間が潮の流れのきつい河のような狭水路になっていて、釣舟がいる、渡しがいる……――<本文より> 愛してやまない鉄道・空・船の旅をめぐる名随筆
目次
鎌倉 横浜 ホノルル
蒸気機関車運転記
私の初飛行
廃墟の桜
奈良青天
躁の宗吉が描いた茂吉像
四十年目の上海港
蘆溝暁月
菊池寛と志賀直哉
森の宿
大ぼけ小ぼけ
茂吉先生三十三回忌
尾道と石巻
志賀直哉の意地悪
清春村の白樺二世
里見とん先生追悼
天成の文体と刻苦の文体
「北斗星一号」試乗記
にっぽん丸航海日誌
パナマの沖の小島の話
私の汽車旅讃歌
飯田線追想紀行
茂吉晩年の一首
故園黄葉
伊香保温泉・蘆花・直哉
志賀直哉交友録
著者から読者へ
年譜 岡田 睦
著書目録 岡田 睦



