新装版 ひめゆりの塔

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新装版 ひめゆりの塔

  • 著者名:石野径一郎【著】
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • 講談社(2016/01発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062932875

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内容説明

太平洋戦争末期の沖縄戦。女子師範と第一高女の女学生ばかりで結成されたひめゆり部隊の二百人が野戦病院を出発し、砲撃の中を米須の洞窟に向かい、玉砕するまでの九十日を描く。慕われた先生も、かけがえない親友も、妹も、次々に落命していく……。沖縄を盾として、乙女たちに死の行進を強いた軍閥への深い憎しみと怒り、戦場に散った若い生命への愛惜が胸に迫る名著。文字を大きくした新装版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲンキ

52
名前は聞いたことがある。でも若き女生徒の悲劇というイメージがあり、自分は辛すぎて最後まで読めないだろうと思って読まずに来た。でも運命的に、何万冊もある図書館の本の中で、偶然本書が目に留まった。表紙の3人の女生徒が海に向かって楽しそうに走っている姿にも惹かれた。でも読んでみると冒頭から、ひめゆり部隊の女生徒たちがアメリカ軍の攻撃を受け、負傷兵たちを助けながら、壕を転々とする。あまりに辛くて途中で読むのが嫌になったが、主人公のカナたちが最後の最後まで生きようとしたので、最後まで読むことが出来た。感動です😭2019/07/25

Shoji

30
平和の有り難さをしみじみと思う。 「なんと愚かなことよ」と言うのは簡単である。 歴史学とは、あらゆる史料から先人たちの営みを復原していくことであるが、最も復原が困難とされるものが、その時代に生きた人々の「心性」だと思っている。 生まれた時から、お国のために死ぬことが最高の栄誉であると叩き込まれ、正しいことを口にすると犯罪者となった時代である。 ひめゆり学徒隊の集団自決の選択は正しいと私は思う。ひめゆり学徒隊のお嬢さん方が靖国に合祀されるのも理にかなっていると私は思う。 安らかにお眠りください。合掌。 2016/01/22

Ayakankoku

8
はじめて太平洋戦争末期の沖縄戦に関する本に触れた。 広島や長崎のことは、修学旅行の事前学習などで知っていたが、沖縄に関する知識は非常に乏しかったことを知り反省した。 最初の1ページから辛くて読み進めることに苦戦した。教師を目指して師範学校に通っていた少女達。彼女たちを想像すると胸が締めつけられた。 ひめゆりの塔の記念館で見たあどけない少女達のことを思い出しつつ読了。 知ること、まずはきちんと勉強しようと思う。そして、平和の担い手をしっかり育てていきたい。2022/01/05

Enzo Suzuki

8
序盤からクライマックスを読まされている感覚がした。スタートからどん底で最初から最後までずーっとやな予感しかしない。しかし得たことは多い。泣くことさえ忘れた惨劇の中で驚いたのは、少女たちのみずみずしい開放的な精神だ。数ヶ月にも及ぶ壕での生活、外に出れば見渡す限りの地獄。それでも彼女たちの青春時代がそこにあった。沖縄を戦場にしてくれと願った沖縄県民がひとりでもいたというのか。平和的な沖縄の文化遺産に、なんの罪があるというのか。読む読まないの選択肢はない。平和のために読まなければいけない1冊。2017/03/11

つきみや

7
最近沖縄に修学旅行に行き、ひめゆりの塔とガマに行った。 担任の先生から貸してもらったので読む。 精神的疲労が半端ない。 終盤、ほんとにしんどくて見てられなくて若干駆け足気味で読んでしまった。 今の私たちからの感覚で言うと、はやく米軍の前に出ていけばいいのに!死ぬぞ!と思うけど当時はそんなこと考えられないんだろうな、本当に。 本当に嫌な時代。絶対に戦争なんかやめてほしい……2023/06/03

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