ひとつずつ、ひとつずつ

個数:1
紙書籍版価格
¥1,430
  • 電子書籍

ひとつずつ、ひとつずつ

  • ISBN:9784775941195

ファイル: /

内容説明

「成人するまで生きられた人なら、どんな人だって一生書き続けるくらいの話のタネを持っているはずだ」

――作家フラナリー・オコナー



読むだけであらゆる場所や時代に行った気にさせてくれる、何かの本のどこかの行を読んで、「そのとおり!」と自分の気持ちを分かってくれる人がいたことに心が癒される――。

そういう、本の素晴らしさを知る人であれば、誰しも一度はライターや小説家などの作家業に憧れを抱いたことがあるのではないでしょうか。しかし、文章を書くということ、しかもそれを仕事にするとなると、そう簡単なことではありません。

著者アン・ラモットは、小説家を父に持つ、元アルコール依存症でシングルマザーの小説家。彼女の書いたものは、「こうあるべき」といった思い込みや、社会の規範からは大きく外れていますが、自らの奔放な信仰や、その人らしさを認めるストレートで飾らない表現で「みんなの作家(Peoplesauther)」と呼ばれ愛されています。



本書に書かれているのは、彼女が受け持つ文章(ライティング)講座で教えられている内容です。ただし、そこではいわゆる一般的な小説作法は教えられません。

自らの人生を通して得てきた、ほかの小説作法の本では教えてくれない出版の真実や、小説の着想を得る方法、キャラクター、舞台設定の作り方はもちろん、スランプに陥ったときの対処法、書いているときに頭のなかで何が起こるかといった小説家の内面をえぐるもの、そして「書く」ことと「出版」の間にある大きな溝について、あらゆる角度から「書く」方法と、その意味を追求していきます。



彼女は言います。「ライティング講座の生徒は、本を読むという賜り物はもう授かっているし、何人かは優れた才能を持っている。ほかの何人かは、書くこともうまくないけれど、それでも優れた文章を愛していて、自分も書きたいと願っている。だから私は言う。「それで十分だと思うわ。さあ、教室の仲間に入りましょう」



もし論理的でテクニカルなプロットの作り方や、美しい文を書く方法を知りたいのであれば、これまでいくつもすばらしい本が出ているので、本書を読む必要はありません。
しかし、リアリティのあるキャラ作りやテーマ、舞台設定について考えたい人、文章を書くのは好きだけれどスランプに陥っている人、何か書いてみたいけれど何から書いたらいいのかも分からないという人にとっては、きっとたくさんのひらめきをもたらし、励まされるはず。そして本書を読み終えたなら、きっと書きたいアイデアにあふれてくるはずです。

そうして書くうちに、やがて、書くことそのものに癒され、喜びとしている自分に気がつくことでしょう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

lily

4
書き方そのものよりも書く姿勢や精神作用を私生活を交えて誠実に語る。ただ、ただ毎日書き続けること。ただそれだけで慰め、目的意識、英知、真実、誇りを見つけられるから。ここにいる読書好きの人達に感想を拾い読みしてくれる幸福感に浸りながら。2019/05/04

Mayumi Maruyama

1
久しぶりの再読。例えがわかりにくい、と、前にも思ったことを思い出した。2024/07/12

j080279

0
福島図書館 前半の30%だけ読んだ。とにかく机に向かって書き始めると言う習慣が大切と言うことがわかった。2022/07/28

蒼埼鷏

0
優しくて心が癒される本だと思った 2021/01/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7894752
  • ご注意事項

最近チェックした商品