内容説明
日々、流れてくる様々なニュースからも明らかなように、いま国際社会は多極化し、アメリカの一極支配は大きく揺らぎつつある。長らく続いた欧米社会中心の価値観や思想も、この揺らぎを反映して、至るところで衝突現象を起こしているのではないか。日本の近代は、西欧文明の咀嚼によって持ちこたえてきたが、いまや、その御本家を支える思想的な基軸が怪しくなってきており、日本人は自らの拠りどころとしてきた西欧思想を根底から問い直す必要に迫られている――と著者は説く。また著者は、こうも問いかける。偉大な思想家として遇されてきた人たちについて私たち日本人が抱いているイメージは果たして通説どおりのものなのか? そこには歪んだ理解が混入しているのではないか? プラトン、ルソー、デカルト、カント、マルクス、ニーチェ、フロイト、ハイデガーなど13人の思想家についてフレームアップし、日本人が自前の考え方を確立するための手引書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふみあき
71
副題は「西欧近代的価値観を根底から問い直す」で、こっちの方が本書の内容をよく表している。著者の主張をざっくり言うと、プラトン、デカルト、ニーチェ、ハイデガー……哲学者はあまたいるが、彼らの思想は所詮、古代ギリシャとヘブライの伝統上にある西洋人のもので、日本人の生き方の埒外だ、ってことか。だからカントの『実践理性批判』は、著者にとっては「世間というものを知らない童貞牧師が書いた、実にくだらない本」ということになる。ところでラマルクの「用不用の説」は完全には乗り越えられていない、という著者の見解は本当なのか?2025/05/27
いろは
19
プラトン、ナザレのイエス、ニッコロ・マキャヴェッリ、ガリレオ・ガリレイ、ルネ・デカルト、ジャン・ジャック・ルソー、イマヌエル・カント、チャールズ・ダーウィン、カール・マルクス、フリードリッヒ・ニーチェ、ジークムント・フロイト、ルードリッヒ・ウィトゲンシュタインと、総勢13人の有名思想家を、著者である小浜逸郎独自の視点と考察で自由に綴った作品。ここで肝心なのは、あくまで、一個人の視点と考察でこの作品が出来ているところだと思う。分からない事や難しい事が多いけれども、良い所も悪い所も鵜呑みにせずにまた学びたい。2019/02/08
モルモル
1
ひたすら小浜節を面白がって読んでるうちに読み終わってしまった。当然13人の思想を理解していない。ダメ。メモ取りながらもう一回読み直そうと思いました(感想)。2018/01/03
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