内容説明
2014年の夏から秋にかけて明らかになった“ダブル吉田ショック”(「吉田証言」と「吉田調書」における誤報の発覚)により、戦後日本を代表するクオリティ・ペーパーとして大きな影響力を誇ってきた「朝日新聞」ならびに朝日新聞社の信頼は地に墜ちた。だが、それよりもはるかに深刻なのは、「朝日新聞」の誤報によって日本国ならびに日本人の国際的地位が失墜させられたことである。にも拘わらず、朝日新聞社が充分に誠実な対応をいまだしていないことに対して、多くの日本人は不信と怒りを抱いているのではないか。「朝日新聞」、そして同紙の紙面を中心として「過去に目を閉ざす者は現在にも目を閉ざす」と主張してきた文化人たちは、なぜ自らのことは省みないのだろう? 彼らの歪んだ精神病理に光を当て、その不当性を批判する嚆矢となった名著である『「悪魔祓い」の戦後史』(稲垣武著、文藝春秋より1994年に単行本、1997年に文庫)を復刊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
19
左派知識人たちの様々な誤りについてはよくわかった。 が、左派への憎悪が前に出すぎで少々辟易。あと自分が長年朝日に勤めていたことへの言及がまったくないのが気になる。書いてあるような言説の普及に従事してきたんじゃないのか。2022/04/30
ただの晴れ女
6
久しぶりに読み応えがある本に出合えた。戦後の共産主義独裁国家を礼賛した、「進歩的知識人」に対する批判本。タイトルだけ見るとカルト絡みか?という印象だったけどwなんでそこまで社会主義を礼賛するのかねぇ、確かに一種のカルトかもねと。北朝鮮帰国事業、シベリア抑留、文化大革命と各国で起こった悲惨な事実は、歪曲して政権を擁護する形で伝える。文化大革命をふざけているだけって、こどものいじめじゃないんだからさ。。。2020/06/01
めっかち
3
今日、朝日新聞を批判する人は多い。然し、岩波書店を批判する人はどれ程いるだろう。本書では、進歩的文化人の言説が徹底的に論難されている。特に、岩波『世界』。未だに出版されてるけど、過去にどんな猛説を撒き散らしてたか、検証されるべきだろう。2022/02/17
渓流
1
小倉金之助が数学でさえ時の空気に染まると喝破したのだから、況や、社会事象がその時代の空気に流されるのは当然といえば当然。偉い学者さんも、自分では科学的と思っていても雲上から見れば、空気に染まった思考で、タダの思い込みだったということ。まあ、あの貧乏だった時代に、資本論が混沌の社会を分析するツールとして魅力的だったのは確かだったし、それに飛びついた学者先生の純な気持ちは素敵だけど、しかし、人々に福をもたらすからと鼠小僧を尊敬しちゃ不味いように、マルクスを神にしてもダメでしょ。論の前にリアルな今を無視しちゃ。2019/09/22
ピーベリーヴェルジ
0
進歩的文化人・・・彼等の現実の推移から遊 離した思考がどこから由来し、どこにその歪みの原因があるのか を追及しようと試みたものである。 稲垣武2016/02/29




