内容説明
東大法学部在学中に司法試験と国家公務員I種に合格、成績はオール「優」で首席卒業、財務省に入り、弁護士に転職、ハーバード留学――そんな「非の打ちどころのないキャリア」は、どのようにして獲得されたのか。その裏にはどんな苦悩があったのか。エリートになりたい人、子どもをエリートにしたい親、エリートなんて鼻持ちならないと思う人へ、自らの半生をもとに本音で語る体験的エリート論!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
88
彼女が北海道から出てきて卒業していった筑波大学附属高校がある街への出張にて偶然にも読了。彼女が凄いなと思ったことは、読了後改めて考えるに1つ。プライドがズタズタにされる環境に自らを置き換え続けること。だから嫉妬せざるを得ないような学歴・経歴も嫌味にはならないのではないか?人間は環境に左右される。或いは影響される。僕も僕の父も思う持論である。それにしても様々なしがらみを捨て去り走れることは称賛に値する。やりたくても出来ないのが俗人なのだ。否、普通のこと。但し、僕は石の上にも三年という言葉は信じてる。経験上。2017/03/19
hatayan
55
東大法学部を首席で卒業、在学中に司法試験に合格して財務省に入省、現在は弁護士の著者が半生を振り返るエッセイ。勉強は努力に応じた見返りがある自分への確実な投資。挫折したとしても人生はリセットできない。だからこそ現状を認識して苦しいながらも現実を受け入れこつこつと努力したい。勝利は最も優れた人間ではなく勝利への意志が最も強い者に訪れる。エリートには政治学者の緒方貞子、ジャーナリストの池上彰のような文句のつけようのない完全無欠型とコンプレックスをばねに背伸びし続ける努力型があり、著者は後者であると分析します。2020/07/29
p.ntsk
55
東大を首席で卒業、在学中に司法試験と国家公務員一種に合格し財務省を経て弁護士となりタレントとしてテレビにも出演している著者の半生記。中学から弁護士に至るまでに出会った人たちとのエピソードや自身のエリートに対する考えが語られている。単に頭が切れ優秀であるだけでエリートと言えるのだろうか。ノブレスオブリージュという言葉もあるように投資を受けた分、社会に対し還元していこうという使命感や精神がなければ本物のエリートとは言えないのではないか。また嫉妬や妬みの文化では育たないカルチャーではないかとも思う。 2018/10/17
壱萬参仟縁
45
毎日19.5時間勉強したこともあるという(13頁)。勉強は人を裏切らない(17頁)。著者は家庭教師に向かないという(69頁)。やはり、自分よりも子供は劣っていると思うのだろう。著者よりも優れた点があるかもしれないのに。それを見出せないのなら、やはり合わないのだろう。私はそれを見出す仕事は結構いいことだと思っているので。Amazonの酷評に傷つく著者(88頁)は、今どきの30代っぽい。著者は面接下手という(96頁)。2016/07/12
とろとろ
31
これでも何冊も本を書いていて、その中でもこれが一番出来が良い本らしい。内容のほとんどが過去の勉強以外の希少な?経験談。「新潮新書ってどうよ。」と思ったよ(^_^)。2015/12/14