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内容説明
空前の株高に沸く米国で起きている本当のこと。そして、その米国を追いかけ続ける日本の将来。資本家と労働者、中央と地方の間の中間層が没落した国はどうなるのか? 人気エコノミストが日本と世界経済の近未来と今とるべき打ち手を明快に示す!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tetsu
16
★3 中間層がなくなりごく一部の富裕層と多数の貧困層に別れつつあるアメリカを例に日本の行方を考察する。 株主至上主義で短期利益を目指すアメリカの企業経営では、長期的な投資や人材育成などに目が向かず人件費削減や不採算部門の売却などで結果を出すことが求められる。 アメリカを追うアベノミスクでは株価はあがるが格差は広がってゆく。 従業員を大切にし雇用を守ろうとする日本的経営が中間層の貧困化を防ぎ最終的に国の力を維持するという主張。 2016/01/31
飯田健雄
8
自社株買いの説明が新鮮でした。株高を享受する人々v.s.株なんて全く縁のない人、格差は開いていくでしょう。2015/06/14
アイスマン
7
歴史に学べば、古代ギリシャもローマも中国の王朝も中間層が没落する事で国は衰えるが、まさに今アメリカは「インフレ政策」と「過剰な株主資本主義」で中間層が疲弊し、一部の富裕層が富を独占している。このアメリカの後追い政策「アベノミクス」が本当に正しいのか考えさせられた。少なくとも、ピケティが主張する「格差是正のための累進課税」は必要だと感じる。2015/12/12
タカオ
6
中原圭介さんの著書は以前読んだことがあって、そのときに経済関係の説明がわかりやすくて、さらに将来の予測に説得力があったななんて思った記憶がある。じつは著書を読むのは5年ぶりくらいだが(読書メーターの本棚って便利!)、今回の本もおもしろい。好況に沸くといわれるアメリカの実態が、私たちの目指すべき社会であるとはちょっと思えない。意外に思ったのは109ページからの”デフレと不況は関係ない”という主張。もちろん根拠となるデータあっての主張。これが実態であれば、インフレ誘導そのものが的外れとなるがいかに。2016/10/28
Haruka Fukuhara
5
期待しないで読んだがなかなか面白かった。吉崎達彦の本とほぼ並行して読んだのでやや記憶が混濁しているが、たしかアメリカの経済・社会の問題を鋭く指摘して日本本来の企業経営等の良さを認識して守るべきだといった内容だったはず。デトロイトが昔は富裕層の都市だったのが福祉を手厚くした結果貧困層が流入し、それを嫌って富裕層が転出し、最終的には財政破綻に至ったという歴史は何かいろいろと示唆的な気がする。2017/04/10