内容説明
初の漱石論、ついに学術文庫に登場。漱石の死去翌年に書き上げられた本書は、その後の漱石像に深い影響を与え続けた。その後、評論家から政治家に転身し、戦争に加担したとして戦後はA級戦犯に指定・収監されたため、戦後は復刻されることも、大きく取り上げられることもなかった本書は、漱石文学を愛するすべての人が避けて通れない書物であることに変わりはない。戦後70年、漱石没後100年を迎え、本書を読むべき時が来た。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokiniwa
3
漱石がなくなってすぐに書かれた若き作者の高ぶりが感じられる。残念なのはその後の作者の変節ぶりであり、師を思い続けることと若き日の情熱を持ち続けることがいかに難しいが分かる。2016/01/11
うさと
1
夏目漱石の作品は多く読んできたが、批評本みたいなのを読むのは始めてで興味深かった。彼の人生を概観することで、自分の中での彼の輪郭みたいなものがよりはっきりしてきたし、小説の技巧についても述べられていて、自分が夏目漱石の小説のどういう部分が好きなのかわかった気がする。ただ、解説にあるような本書に対する批判は全くその通りだと思う。2018/12/02
かしこ
1
この人は倫敦塔を押している。そういわれてみれば2王子やジェーン・グレイの幻はくっきりと印象に残っていて、たしかに良いという気になってくる。漱石をちょうどいい位置で見てきて、亡くなってすぐに書かれた評論なので熱さがある。2016/08/26
kenitirokikuti
1
戦後A級戦犯となった池崎忠孝の若いときの著作。漱石門下で、師の没後すぐに書かれた漱石論。文庫化は今回初という2016/04/19
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