空打ちブルース

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空打ちブルース

  • 著者名:升井純子【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 講談社(2015/12発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062169479

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内容説明

「四流高校生」と自嘲する16歳の少年ケージュンは、自分にはしょせん明るい未来も夢もない、と自分の運命を淡々と受け入れているのだが……。シンジさんは、たばこを重ねて二個持ち、スッとレジを通した。<たばこ・410円> おれはびっくりした。シンジさんはペットボトルも二本同時にレジを通した。二本なのに一本分。一本は打っていないことになる。第51回 講談社児童文学新人賞受賞作品

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

杏子

11
最初は、バカばっかりやってるケージュンにあきれ、笑っていたけど。家庭の状況とか見るうちにだんだん哀しくなってくる。空打ち、って初めてこの作品を読むことで、知った言葉だったが、ヤクザみたいな?シンジに脅迫されて無理やりやらされてるケージュンに、このままじゃダメだよ、何とかしなくっちゃと思ったが。バイト先の古本屋にばれて痛い目を見るかと思いきや。あんなことになるとは…。いくらなんでもちょっとやり過ぎた。もっと何か大きなことをやりそうだったが…、あまりにじめじめとしたストーリーに心が痛む。明日は彼らにくるのか?2013/04/06

joyjoy

8
たしかにブルースだった。なかよし公園でブランコを漕ぎながらの心の叫びも、GO,GO,GO・・・のつく古本屋でのご挨拶も、ブルースだった。母ちゃんのケチャップごはんも、おやじの汚れの落ちなくなった手も、声にはならない、彼らのブルースだった。ボタンをくれる購買のおばちゃんにもブルースがあるし、悪い先輩シンジにさえブルースがある。ケージュンは彼らのそんなブルースにちょっと耳をすましてみることもできる子だった。2022/10/10

のみちゃん

7
空打ちって何? と思いながら借りてきたが、知らずに一生を終えたかったキーワードだと思った。また、他の人にも知ってほしくないキーワードだなと思う。私の身近にレジがあったら、できるかな? って試しているだろう。そして、ばれたら運が悪かったと思うのかもしれない。明日があるんだよってテーマは良いなと思ったが、空打ちは必ずしも必要ではなかったと思う。空打ち以外で描いてほしかったと、心から思う。根底にあるテーマが良いだけに、残念だ。2013/07/06

さくらもち

5
第51回講談社児童文学新人賞受賞作。4流高校生と自嘲する16る歳のケージュン。母親は家を出ていき、家には食べるものもロクに無く、呑んだくれの父親とは話したくもない。何処に進めばいいのか迷うこともできず、思い通りにならないことに苛立つ。イタくて苦くてほんの少しだけ明るいミライが見えそうな、青春?小説。イタい感じが多くて、あんまりスカッとはしなかった。2012/12/20

totokai

4
これまた感想が難しい・・。きっと自分にも明日が、みょうにちが、ある。2011/08/02

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