内容説明
キャラ萌え必至!の平安王朝ミステリー。
和歌の達人にして、宮中一の色男である在原業平は、生意気盛りの惟喬親王に懐かれ、親族として面倒を見ていた。しかし、権勢を誇る藤原良房の娘明子に惟喬親王の異母弟である惟仁親王が誕生し、皇位継承を巡って暗雲が立ちこめる。直に、惟喬親王や母の静子に身の危険が迫るようになった。
そのころ、惟喬親王に静子の縁者という香澄が仕えるようになった。ある日、香澄から藤原家の陰謀が隠されているという謎の和歌の秘密をあばいて欲しいと言われる。業平は、陰陽師の行貞とともに和歌の謎を解き明かすとともに、隠されていた書状を発見する。それは、藤原家が権力の中枢に食い込むためにしてきた、闇の歴史が記されたものだった――。
惟喬親王を亡き者にしようとする勢力から、親王を守ることができるのか。
在原業平と親友の陰陽師葛木行貞が活躍する、平安王朝ミステリー。
文庫オリジナル版を電子化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キキ
36
これ続編書けそう。業平と行貞のコンビも良く合ってる。少ししか登場してないのに、小町の存在感もかなりあってカッコいい。惟喬と高子も可愛すぎる(^^)しかも読みやすかった。2016/09/05
Norico
31
有名な在原業平を主役にして謎解きなんて、とっても魅力的ー。謎の方はちょっと私にははまりませんでしたが、惟喬親王のかわいさ、かしこさに胸キュンでした。高子とはここから本気の恋愛にどう発展してくのかな、って興味が。あとは行貞が謎でカッコよすぎでした。2016/05/10
AKI
23
面白かったです!歴史小説はすでに結末の分かっている過去の出来事を扱う為、歴史から逸脱しすぎても駄目ですし、その制約の中でどれだけ飽きさせず惹き付けさせてくれるのかが楽しみです。その点、今作の在原業平と葛木行貞の二人の関係はイケメンすぎて素敵すぎ!読後感も爽やかだし、香澄との関係も、惟喬親王の成長も、藤原氏の企みも気になるので、ぜひシリーズ化してもらって続きが読みたいと思いました。2019/03/20
しゅてふぁん
23
母の生家の後ろ盾が弱く、第一皇子として生まれながら皇位につけなかった惟喬親王と在原業平の話。皇位継承争いとか、陰謀渦巻くどろどろ系かと思ったけど全く違った。陰陽師が出てくる平安王朝モノで、謎解きミステリとまではいかないかな。能ある鷹は爪を隠す、な感じの行貞がかっこよかった。2016/03/06
たち
20
在原業平と陰陽師の葛木行貞が、身分は違えど幼なじみで、この二人のやり取りがなかなかよかったです。一緒に活躍するのは、後半のほうなのでそれがちょっと残念。できたら続編もあったらいいのにと思いました。面白かったです。2016/08/20