内容説明
「忠臣蔵をレンズにして眺めると、ただ元禄時代という過去の歴史の一齣だけでなく、日本に流れる時間のなかに住まう歴史の精霊(デーモン)の姿を正視することができる。元禄人に目を据える。と、元禄の死者たちもひたと見返してくる。その眼差しは、同時代だからこそかえってものを見えなくする死角を突き抜けて、現代の迷路をくっきり照らし出すにちがいない」(「あとがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よし
5
まさに一気読み。いろんな時、いろんな映画・劇・ドラマなどで、どれほど「観た」ことか。そして、観る度に、”血湧き、肉躍る”のだった。今回、初めて、文章化された「歴史ドキュメンタリー」として、「忠臣蔵」に接する。「松の廊下」事件とその後の「お家断絶」。そして、「討ち入り」までの義士たちの艱難辛苦。そしてクライマックス。とその後。・・思った以上に、史実は忠実だったことに、驚かされた。後書きに「赤穂浪士達は、平成の現代、一種のテロリスト・・・」という一文に、とても考えさせられてしまった。2016/07/31
カワセミ440
4
ノンフィクションな忠臣蔵だな、余計な感情や想像するに・・っていうのが無い所が、事実と思われるところだけを掬い取った所がいいね。善政を敷くつもりが空回りでマザコンな綱吉や側用人として時の権力に、綱吉に取り入っちゃう出世が全てな吉保とか、実務派だけどホントに昼行灯だった?内蔵助とかやっぱり剣豪で仇討積極派だった堀部安兵衛とか・知らなかった事実はやっぱり無いけど何故か面白かった。人間は見かけの一面だけじゃないからね。浅野内匠頭と吉良上野介、その喧嘩?争いのホントの所を知りたいけど、分かんないよね、今となっては。2018/01/21
takao
2
ふむ2024/11/16
hasegawa noboru
1
浅野内匠頭は勅使御馳走役を十八年前、十七歳の年に仰せつかっていて、元禄十四年のその時は二度目の再役であったなど、細かに新たに教えられたことは多々あるが。歌舞伎、映画、テレビ等々ですでに国民的神話とまでなっている忠臣蔵物語の数々はすでに私の頭の中にも出来上がっていて、それとこの本の内容、主筋が大きくそれるというほどのことはない。2017/12/31
Splash
1
忠臣蔵のストーリーに沿って、おたくっぽい綱吉、綱吉の歓心を買いながら政権の権威も守りたい柳沢吉保など、場面場面で登場人物の性格や背景事情を紹介。浅野内匠頭は吉良上野介を斬りつけたのは、松の廊下ではなく控えの間だったこと、軽く背中を斬りつけただけだったことなど、知らなかった情報も盛りだくさん。忠臣蔵を多面的に知ることのできるドキュメンタリー。2016/03/27
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