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内容説明
将棋の棋士は、勝負どころでは数時間もの長考に“沈む”ことがある。その間、「没我」の世界に入り、無数の選択肢のなかから選び取った一手は、ときに勝敗を決定づけ、ときに劣勢を覆す絶妙手となる。一流棋士はなぜ、それほどの長時間にわたって集中力を保ち、深く思考し続けることができるのか。そして、直感力や判断力の源となる「大局観」とは何か。タイトル獲得通算13期を誇り、「緻密流」とも称される異端の棋士が初めて記す、「深く読む」極意。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
35
1000手先を読むなんって、プロ棋士って天才だ。詰将棋に661手詰めというのもあるそうで絶句。そんな佐藤氏、小学校時代は3年たってもアマチュア4級、天才とほど遠かった少年期だったそう。30%位はほっとする。人間の可能性には限界がない良いお手本ということを学んだということにしておこう。2022/10/30
ポップ
19
日本将棋連盟の会長でありながら、トップ棋士の佐藤康光さん。本書では、第1章と第2章こそタイトルに倣った内容でしたが、厳格なイメージが良い意味で変わりました。対局時のトラブルで、メガネが破損しテープで留めた、旅館で寝る時にGの気配で寝不足になった(そしてどちらも負け)。連勝中に同じ食事をゲン担ぎして飽きたり、昔は負けると布団に丸まって泣いたり、人間味に溢れています。B級陥落からA級復帰を果たす、新手に9年半を費やす、若手や先輩、女流棋士に敬意を払い、研究熱心で気概の中にも気品がありました。2018/06/29
チャー
17
現将棋連盟会長であり現役でA級に所属する著者が将棋に対する考えとスタイルについて語った本。いつでもどこでも頭の中でずっと考えることができるという点は、飽きずに継続して一つのことを続けられる力の強さを感じた。残された時間で何ができるのかという指摘は印象的。勝負の世界に身を置き限られた時間の中で勝つための状況判断と駆け引きを常に意識する著者の、勝負と生活への時間の使い方は広義の意味で時間の使い方の勉強になる。震災時のご自身の考えにも触れていたが、プロ棋士の熱戦は確実に人々の胸を打つものがある。2021/10/13
テイネハイランド
17
あくまで将棋に関心のある人向けの本という制約はあり、この本を読めば将棋での長考力が身につくヒントが得られるわけではないが、個人的には楽しめた。コンピュータ上でのデータベースがまだ整備されておらず、「将棋の研究は弱い棋士がするもの」と揶揄されていた時代に、先輩棋士の村岡七段は、公式戦の棋譜を大量収集・戦型別にファイリングし、変化手順とその時々の形勢判断を書きこむことにより、将棋の研究を行っていた。定跡といわれる手順も一から自分の頭で検証する彼の姿勢に、佐藤さんは強く影響を受けたと感謝しているのが印象的。2015/12/28
けぴ
14
三浦弘之九段の将棋不正疑惑事件の収束を任されて会長になった佐藤康光九段の著書。書名と内容はやや不一致な印象だが佐藤九段が色々思い悩みながら日々過ごしていることが分かる自伝的な書。天才棋士というより泥臭く努力する人物であることが感じられる。きっと良い会長になることでしょう。2017/06/05
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