内容説明
郵便屋が郵便局と呼ばれていたのは昔の話。四つ葉坂郵便屋の窓口で働く春日浦ハルは、厳しくも優しい先輩・六嘉のことが大好きだった。ところがある日、郵便総括局の局員が四つ葉坂郵便屋を訪れ、匿名で手紙が届かないという告発があり、六嘉を疑っているようなことを言い出して――? 「郵便屋」を舞台に巻き起こる、切なく優しい郵便ミステリー!
目次
一章 ある郵便屋の平凡な一日
二章 郵便屋のお仕事
三章 迷子の行方
四章 花とお菓子と
五章 手紙は決して届かない
六章 そしてまた日常
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dr2006
45
一話読み切りの日常系ミステリー、ライトな切り口と甘酸っぱさにほっこりし楽しめた。装丁のイラスト通りの可愛いキャラの新米局員ハルと、その指導役で硬派な先輩局員のロッカのダブル主人公。冒頭は事件の背景上、郵便局の日常の仕事が紹介されていて興味深い。ある日、送り主が匿名の封書が届かず行方不明という事故がおき、投函されたポストの管轄である四つ葉坂郵便局員のロッカに抜き取りの疑いが掛かる。ハルには厳しくも真面目な先輩への嫌疑が信じられないハルは、真相を明かすべく動き出す。初読みのきりしまさん、流暢で読み易かった。2017/03/23
佐島楓
43
ほわっとした読み心地で、このトーンでこのままいくのかな? と思っていたら、良い意味で裏切られました。感触はライトで、さらっと読めます。2015/12/25
coco夏ko10角
35
架空の日本、四つ葉坂郵便屋とその町。郵便屋さんのお仕事が色々見られたのがよかった。こういうのは連作短編の方が相性よさそう、この事件は短編最後の話で。こむた文具店いいなぁ。主人公が年齢のわりに幼い感じなのが苦手。2016/11/18
はな
35
図書館本。郵便局から郵便屋になったという設定のお話。主人公の設定が何とも幼い雰囲気でそれが気になりつつ先輩郵便屋のロッカさんとの掛け合いはいい感じだと思いました。読んでいる感じだとライトな感じでどちらか言うとコメディタッチなのかと思わせる感じなのに、意外と重い感じで進む。テーマとしては重めで主人公の雰囲気の中で読むにはちょっと違和感はあったかなと思いました。切手とかレターセットは私も好きなので想像するといいなと思う。ラストのまとめ方もすんなりまとまっているのでこれもいいなと思いました。2015/12/07
ソラ
33
主人公が若干鬱陶しいと思わなくもないけれど、スッキリとした読後感で良かったと思う。少女漫画を読んだような気分。2019/02/11