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内容説明
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すべてのものの未来は既に確定しているか? 原因から生じる結果は本当に一つか? あらゆるものが筋書きどおりに動いているとする因果律の絶対性を破る革命的物理理論・不確定性原理を考察。たとえ話がとてつもなく面白く、わかりやすい! (ブルーバックス・2002年9月刊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんやん
27
初版1970年(三島事件)、ハイゼンベルクが「ドイツ物理学会の天皇として君臨」なんて、まだ存命の頃か!本書は2002年の新装版で、著者の没年なんですね。不確定性原理は星飛雄馬の消える魔球、光電効果は前借金で身を拘束された遊女の比喩で語られる(笑)1トンの自動車の運動の不確定性は、一兆年の10万倍走って1㎝とな。位置の不確定性に運動の不確定性をかけると、プランク定数になる。その関係式(ハイゼンベルクの不確定性原理)にハタと膝を打つ。まあ、わかってないです。最後に妙な戦争小説(歴史改変?SF?)が付いてる。2022/08/04
Yukicks
24
運命決定論・・・科学を突き進めていけばすべての因果関係は明確になり、すべてが明らかになるという考えが正しいのかを問う本です。 ラプラスの悪魔(初期状態が分かれば、人間の運命も含めすべてのものの未来は予測できるスゲー奴)は存在しうるのか?がこの本のテーマです。 星飛雄馬の消える魔球(巨人の星)やSF太平洋戦争などの話を題材に量子論について書かれているので読みやすい部分もあるが、詳しい解説部分が難しく中盤で諦めかけました。2013/05/21
kitten
15
図書館本。BISビブリオバトル部明日香さんのおすすめ。量子論のややこしくて難しいところを、できるだけかみ砕いて簡単にした入門本。かみ砕きすぎて、プロローグは星飛雄馬の大リーグボール(消える魔球)だし、最終章にはプランク定数を使ったSF小説?まで出てくる。これ、初版が書かれたころにはまだハイデルベルクが生きてるんだよね。さすがに表現が古すぎるところあるから、誰か現代のネタで書き直してくれないかな?確かに、名著だと思う。理解できたかどうかは別問題だが。2023/02/01
いりあ
8
物理学者 都筑卓司氏による不確定性原理についての解説書。1970年発表の同名書籍の新装版。不確定性原理がどういったものかについて初めて触れるには、とても良くできた内容です。しかし当然ですが、本書を読んだだけで不確定性原理を理解できるほど甘くはありません。本書に登場する例え話ですが、もともと書かれたのが50年前ということを考えると「巨人の星」、「SF戦争」、「忍術」などを取り上げたのも分からなくはないかな。 2020/01/20
がくちゃびん
8
科学ファンやSFファンからすれば誰もが耳にしたことがあるであろう不確定性原理。その原理の意味するところをなるべく平易に解説した本。とはいえNewtonのようなうわべをなぞったものではなく、後半はなかなか踏み込んだ部分まで解説を試みていて、シュレディンガーの猫の意味するところや、物理学者たちの解釈はどのようなものか、といった部分が説明されてて、興味深く読めた。ただ、最初と最後にお寒い創作話が挟まれるため、そこで興ざめさせられるのが残念だった。2016/12/11