講談社文庫<br> コリアン世界の旅

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講談社文庫
コリアン世界の旅

  • 著者名:野村進【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 講談社(2015/12発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062763622

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内容説明

「世界が違って見えてくる」驚きと発見の名著! 日本に住む韓国・朝鮮系の人々が、なぜ日本人の目に「見えない」存在になってしまったのか。この謎に果敢に挑む著者の旅は、日本、アメリカ、ベトナム、韓国に広がり、再び日本に戻る。私たちのすぐ隣にある「コリアン世界」を真摯に描いた、大宅壮一ノンフィクション賞・講談社ノンフィクション賞ダブル受賞作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

273
野村進のルポルタージュは7冊目。今回はコリアン世界を巡る旅。まずは在日韓国・朝鮮人として日本に暮らす人々から。本書は出版がいささか古くて1996年なのだが、当時で66万人。ただし帰化した人も多く、リサーチナビでは現在44万人としている(ちなみに中国北東部の朝鮮族の人たちが約200万人、また100万人を超える在米コリアンがいる)。阪神淡路大震災は、あるいは韓流ブームは在日の人たちと、いわゆる日本人の関係を変えただろうか。変えたようには思うが、当然いまだ十分ではない。著者は、日本が内なる異文化を持つことは⇒2024/06/27

hatayan

38
単行本は1997年刊。在日コリアンは身近ながらも普段は見えない存在。作中では、焼肉、パチンコの文化を在日コリアンが育てた背景、金日成が今も神格化される事情、阪神大震災で在日のまちが大きな被害を受けた理由などを解説。在日コリアンが特別な存在でないことを説明するために、ベトナムやアメリカに住むコリアンにも取材。日本と韓国の複雑な関係は「恨(ハン)の心を超える心」をもって乗り越えることができないか、民族主義の考え方はいつか克服されるべきものではないかと思案します。 大宅賞と講談社ノンフィクション賞のW受賞作。2019/09/25

James Hayashi

33
戦後から高度成長期にかけ、フィジカルでも精神でも日本人以上に苦労し努力したのであろう。それ故に確たる存在感を現していたのであろう在日コリアン。焼肉屋、パチンコ屋、スポーツ・芸能など、ある種特殊な職業で際立った存在感。日本人から差別され、Koreaからも差別されるのは米国のAfrican Americanと似ている。96年初版。20年以上が経ち状況を確認しながら読む必要あり。在日を知る上で参考にはなるが、著者の主観やどこまで正しいかわからない記述があるので絶対ではない。(ビートたけし、創氏改名など)2018/07/01

Akihiro Nishio

28
「千年働いてきました」の作者の本。この作者の力はこの程度ではないはずと本書を読んだところ、予想通りの凄い本であった。焼き肉、民族教育、パチンコ、在米コリアン、ベトナム戦争、済州島、金日成など多様な視点からアプローチし、コリアンの内面へと至る。「自分が韓国籍であることを親しい日本人にうちあけたところ、そんなことは何でもないと言われて落胆した。もっと真剣に問題にして欲しかった」という告白が印象に残った。自分も演劇出身なので身近にコリアンの気配あった。なのに、何も知らずに生きてきたことを恥ずかしく思った。2017/07/17

しも3

10
在日コリアンの生活、生業 等その種々の問題含め アメリカ、ベトナムの在米コリアンの話なども示しながら 相対的にあぶり出している。勉強になることがあり すぐれたルポであると思った。2024/07/04

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