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内容説明
それでも「少年」は守られるべきか。
少年による凶悪犯罪が跡を絶ちません。統計によると少年犯罪は減り続けていますが、猟奇的な事件や、いわゆる体験殺人――人を殺してみたかったから殺した――など、動機が不可解なケースは、むしろ増えている印象があります。一方で、少年(未成年)、とくに18歳未満は少年法で手厚く守られており、重罪を犯して刑事裁判にかけられても短期間で出所するケースがほとんどです。遺族たちは口をそろえて「これでは無駄死にだ」「なぜ死刑や無期懲役にできないのか」と憤慨しますが、少年法の壁は厚く、犯した犯罪と量刑が釣り合っているとは言えません。
また、遺族に対する加害者側の対応も、ひどいケースが目立ちます。一言の謝罪もない、追い打ちをかけるような言動をする、民事裁判で決まった損害賠償を支払わない……挙げ句の果てには再犯を繰り返し、また罪に問われている元犯罪少年も少なくありません。本書では、少年凶悪犯罪の遺族たちに綿密な取材を重ね、そうした実態を明らかにするとともに、少年と少年法の罪について深く考察します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
83
少年法って何だろうか?こういう本を読むたびにやるせない気持ちになります。被害者のプライバシーは丸裸にされるのに、未成年であることを盾に加害者のことは名前も少年A・B・Cで写真もNG。せめて賠償金の支払いくらいは誠意をもって続けてほしいのに、姿をくらまして未払いのままのことが多い。国は被害者遺族にもっと寄り添って補償をしてもらいたいと強く思いました。罪を犯した少年たちとその親よ、命を落とした被害者にきちんと謝罪・贖罪を!2017/07/10
GAKU
70
この手のノンフィクションを読む度に、少年法に憤りを感じます。何故加害者の少年たちをここまで擁護しなければいけないのか?それに反し被害者家族の事は全くおざなり。特に賠償金の支払いに関しては殆どが支払われず、「逃げ得」になっている状況には驚きました。『加害者少年たちから被害者への「謝罪」を、国が担保していく施策“たとえば遺族への損害賠償金が確定すれば、それをまず国が肩代わりし、加害者には国が徴収して行くようなシステム”をつくりあげていってほしい。』という被害者の遺族の方々の意見には非常に共感しました。⇒2017/06/11
鈴
51
人の親であれば、被害者の親か加害者の親か、どちらかになる可能性はゼロではなく、もしも加害者の親になってしまった時、何をすれば誠意ある謝罪と見てもらえるのか、被害者遺族の気持ちを逆撫でしない言動ができるのかどうか、全く答えが出ない。しかしこれに出てくる加害少年とその親は、自分のしでかした大罪を理解しているとは言えず、守られるべき被害者側よりも加害者側が守られ、命を絶たれた被害者に未来はないのに、加害者の未来を守ろうとする。せめてもの賠償金ですら払われることは少ない。少年犯罪を聞くたびにやるせなくなる。2017/07/04
リキヨシオ
38
少年犯罪の謝罪と賠償には多くの問題点がある。作文レベルの謝罪ですべて終わりと考える加害者と家族、10年の時効と支払いが滞っても義務が発生しない逃げ得な損害賠償金、両親である事を放棄した加害者の両親、少年法を利用しながらも責任逃れをする加害者両親、加害者にとって贖罪するには厳しい環境、被害者よりも加害者に関心を持つ世論…理不尽に子供を殺された被害者遺族が直面する厳しい現実に重たい気持ちになる。謝罪や賠償を終えたから償いが終わりではない。少年法は加害者の更生は保証されてる一方で被害者に対する贖罪が含まれない。2015/12/14
higurashi_jp
16
賠償金に払う義務が無いのはおかしいだろ2017/10/13
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