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内容説明
日本の「都市」を輸出するノウハウを書籍化する初の企画。日本人が実は知らない、都市を通じた課題解決力を分析し、効率的に世界に売り込むノウハウを紹介する。高齢化社会に対応したコンパクトシティの確立に成功した富山市の事例、世界一安全で高い人口密度を実現した東京都の事例、防災都市としての実力を見せつけた仙台市の事例など、多数の事例を掲載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
y_u
4
日本は先進国として、大気汚染、交通渋滞など都市化をめぐる問題を他のアジア諸国より先に経験し、ソリューションは豊富にある。途上国に旅すると、日本では考えられないような出来事に遭遇する。もし、現地の人がそれを問題だと課題認識を持ってもらえれば、日本は様々な解決策を提示するだろう。シンガポールや韓国は国が一体になってインフラ輸出を進めている一方で、日本は各自治体や民間単位でに動いてしまっていると当著は指摘する。もしかすると、我々は今の状態が当たり前で色んな都市課題を解決したことを忘れてしまっているのではないか。2020/08/09
ja^2
4
単なる点的・線的施設のインフラ輸出ではなく、面的な都市開発そのもの、しかもハードな技術のみならず、合意形成や運営等のソフトをも含めたトータル・ソリューションを輸出しようという主張である。面白かった。▼海外への輸出を念頭に書かれた本であるが、日本国内の都市開発にも十分活かせる示唆が多くあった。ポイントはショーケース化、マッチング機能、コーチングとあるが、とりわけコーディネーションが重要だと認識している。▼求められるのは、適切な官民の役割分担であり、それを上手につなぎ、割り振るコーディネートだ。2016/09/01
葉
4
都市を評価する様々な指標として、Cities of Opportunity、世界の都市総合力ランキング、ビジネスセンター指標、世界生活環境調査、Green City Index、ISO37120などがある。アウトバウンドとして、一体型の都市ソリューションの海外輸出から都市のソリューション・ノウハウ蓄積がある。横浜のY-PORTセンターというものは知らなかった。経済価値、環境価値、社会価値、レジリエント評価などがあり、自分の知らない評価基準ばかりだった。日本は高齢化率の先輩で、先進的強みがあるとしている。2016/01/13
Sanchai
2
日本の都市がソリューションの宝庫だというのはその通りだし、単に技術だけでなく、それを運用するシステムも併せてアピールしなければいけないという論点も納得いくもの。一方で、都市の経験をストーリー化する作業は各自治体だけで負えるわけではないと思う。また、県庁所在地ばかり事例として取り上げていて、この規模の都市のソリューションじゃないと輸出対象になれないのかという印象も与えてしまっているように思えた。とツッコミばかりしたが、エントリーポイントとしてはよくまとまったいい本。2016/10/20
izw
2
日経 地方創生フォーラム「官民連携と地域連携で実現する地方創生」http://bit.ly/1ozJcQD で、野田さんの「都市ソリューションからの地方創生」という講演で、都市ソリューション、都市輸出というコンセプトを初めて聞いた。富山市のトラム活用のコンパクトシティが先進例として取り上げられていたことも影響し、興味を持ち、本書を読んでみた。日本が過去に経験している課題、それを克服してきた歴史、今悪戦苦闘している超高齢化社会への対応が、世界中の国々で活用できるのは、日本の将来に希望が持てて、元気が出る。2016/03/23