内容説明
新進ファッションデザイナー・三上連は、少年の頃、ある人間を殺してしまい、その死体を青函トンネルの中に隠していた。それから25年、パリの第一線で活躍する彼のもとに、何者かから過去の犯罪を示唆するような内容で「函館に帰ってこい」という脅迫状が届く。急きょ帰郷した彼を待っていたのは……。トンネル工事という無謀な国家プロジェクトに人生を翻弄された人々の哀歓の物語が始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
14
有栖川有栖『有栖川有栖の鉄道ミステリー旅』で紹介されていて、興味を惹かれて手に取りました。青函トンネルの点検中に壁の中から発見された死体。それには新進ファッションデザイナーが関わっていた。「函館に帰ってこい」という脅迫状が届いたファッションデザイナーは・・・というストーリー。ファッションデザイナーのかつての友人たちのパートと、警察の捜査が交互に書かれていきます。内容は悪くないとは思うんですが、いまいちのれないまま終わってしまいました。もう少しコンパクトにまとまってたら良かった気がします。 2018/11/04
ヨーコ・オクダ
13
最初っから最後まで暗ーい感じ。青函トンネルの壁に塗り込まれていた死体が25年経って発見される。何十年もかかったトンネル工事がもたらした、その土地ならではの諸問題をベースに、その土地出身の3人の若者が現在抱えている問題も絡みつつ、また新たな事件も起こったり。読みづらくはないものの「それで、それで?先はどうなるの??」という気持ちが起こりにくく、読むスピードはそれほど上がらず。読み終わってから裏表紙のあらずじを見たんやけど、あの書き方はエエんかいな!?あんまり書くとネタばれになるので、この辺で…(^^;;2015/10/09
♪りんまま♪
3
う~ん…合わないかなぁ。最後のトンネルでのシーンは緊迫感があったけど、全体的に淡々と話が進む感じ。登場人物が多すぎるのかなぁ~名前が単なる記号みたいで、こんな感じの人かな~って思い描ける人物がいなかった。2014/02/05
杏
0
残念ながらちょっといまいちでした。時系列が組み替えてあるわけでもないのに場面の切り替えでどうも読み難くてすんなり流れにはいれない。最後の緊迫シーンも、状況がすごくわかりづらかったなあ。2016/05/26
ファーリア
0
人物が多く、一見関係の無さそうな話が並行して進むので中ほどまではちょっとダレる感じ。途中からのまとまり方というか疾走感というか勢いがすごい。2015/04/25