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内容説明
「天下統一」は、決してスムーズに進んだわけではありませんでした。秀吉も家康も武力はもちろんのこと、様々な手段を用いて自らが「天下人」であることをアピールしなければなりませんでした。その中でも二人がこだわったのが超大国明による承認でした。二人とも「日本国王」への冊封を望んだのです。 本書では、従来、国内の事情のみで語られがちであった「天下統一」という事態を、広くアジアに視点を広げて考えて行きます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Toska
15
天下統一を「外からの承認」という視点で分析する意欲的な試み。ただし対象は秀吉・家康のみ、信長は射程に入らず、それはそれで興味深い(信長段階では対外政策のレベルに至らなかったとの理解)。明との和平交渉で日本国王に冊封された秀吉は、実は大変な外交的成果を達成していたという驚きの事実。関ヶ原合戦を「コップの中」と言い切る度胸も凄いが、外交史を軸に見ていくと、そういう解釈もあり得るのだと感じてしまう。2023/03/10
たくのみ
15
朝鮮出兵を「唐(から)入り」と呼んだのはなぜか。停戦に際して、明が行った「冊封」と、受け入れ時の持参品を「朝貢」と読み替えたレトリック。でもすぐに破たんし再出兵。秀吉の死によってようやく終結するのだが、遠征の中止は求心力を失うことにもつながった。家康にとりいり、松前藩を作り北方の交易を仕切っていく蛎崎慶広。イギリス人、ウイリアム・アダムスと家康の関係。明との貿易で栄えていた琉球が、島津に侵略され組み込まれてしまった悲劇。静と動を周期的に繰り返す家康の外交。対外政策から見た近世の成立仮説が面白い。2016/07/06
スプリント
14
天下統一とはどういう意味かを改めて問い再構築した本です。武威を示し、最終的には武威の落とし所を見極めたところで天下が治まると理解しました。琉球の扱いについてかなりページを割いているのが新鮮でした。2018/12/31
もりやまたけよし
13
戦国時代は、各戦国大名同志の争いだったので、外交の単位が日本列島に限定されていたが、秀吉と家康の場合はその範囲が日本列島を超えたものになった。これが天下統一ということのようだ。秀吉と家康の外交史という観点での著作は、興味深い分析だった。ただし、東アジアとの外交史の一部分だけに的を絞りすぎて、かえって全体が見えづらくなった感が否めない。2016/07/27
軍縮地球市民shinshin
12
うーん、秀吉の朝鮮出兵が「武威」だけの動機から、という解釈は少し無理があるような気がする。あと秀吉を「タカ派」、家康を「ハト派」と思われがちだが、詳細に家康の外交を検討すると、「いやいや家康もなかなかのタカ派だった」っていうオチはなんだと。一般書とはいえ、「タカ派」「ハト派」って何よという。戦後自民党の感覚で著者がもしそう呼んでいるとしたら、現在の世界中の指導者は全員「タカ派」じゃないのかなぁ(笑)ましてやすぐ武力に訴えることが「当たり前」の16・17世紀。「ハト派」の戦国大名なんかいるのかよ、と思った。2016/04/12
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