内容説明
「さらば、民主国家日本よ、だな」日下良治は自嘲気味に呟いた。政府の〈教育改革審議会〉が、徴兵制に道を拓く答申を出したのだ。翌朝、モンペ姿の妻に揺り起こされた日下は、息子の達郎に〈赤紙〉が来たことを告げられる。そこは昭和20年、太平洋戦争下の東京だった。(表題作) 羅針盤を失った現代の日本に、著者が警鐘を打ち鳴らす! 「危機意識」を呼び覚ます4編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
くろばーちゃん
3
これまで読まず嫌いだった赤川次郎さん。以前アンソロジーに入っていた「悪夢の果て」を読んで衝撃を受けた。もう10年以上も前に書かれた作品なのに、いよいよ現実味を帯びてきたようで怖い。他の3作も、みんな悪夢のような、でも現実に起こりうる、胸をかきむしられるような作品だった。「凶悪犯」では、こんなに一生懸命やってる人を凶悪犯にさせたのは誰よ!と叫びたくなったし、「後ろ姿の英雄」では、あんたなんか英雄じゃない!と叫びたくなったし、「雨」は今の総理と重なってしまって怖い。解説もすごくよかった。赤川作品、はまりそう。2016/11/27
けん
1
3年振りに再読したが、「赤川次郎がこんな重たい作品を書けるんだ!」と改めて感じたと同時に、「シリアスなのに読み易いな」と、思った。ただ、どの短編も「救いがない」形であるため、「楽しい読書とはなり得ない」ので、あまり今後読むことはなさそう。よってこの本は、「ブックオフ行き」でいいかな・・・と!2019/09/29
PFyoko
1
表題の「悪夢の果て」が特によかった。楽しい話ではないけど、わたしに考えることを教えてくれます。2015/03/13
ちびたろん
1
赤川次郎といえば、明るく読みやすい、のイメージだったけど、こんな作品も書かれるんだ、と意外。読みやすさそのまま、だけどいろいろ考えさせられる作品。2013/05/02




