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内容説明
官能的な寓話「薔薇とハナムグリ」、眠り続けるモグラの怪物の夢に操られる島民の混乱を描く「夢に生きる島」。ほかに「部屋に生えた木」「ワニ」「疫病」「蛸の言い分」など、シュールで風刺のきいた世界が堪能できる20世紀を代表する作家モラヴィアの傑作短篇15作。「読まねば恥辱」級の面白さ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
112
Twitterのフォローさんからのオススメ。副題にあるように、シュルレアリスムと風刺をテーマにした作品集。全体的にコミカルで面白かったです。表題作の「薔薇とハナムグリ」が素敵。「多数派と異なって生まれるのは厄介なことよね。いつ、どうしてかはわからないけれど、ふと気がつくと、仲間と違っていることが、それだけで欠点や恥ずべきこと、罪深いことになってしまうのだもの。」謎の物体を描いた「パパーロ」、鰐を羽織る女性を描いた「ワニ」、金持ちと貧乏人を皮肉る「月の"特派員"による初の地球からのリポート」がお気に入り。2017/04/11
コットン
70
『軽蔑』や『無関心な人々』などで有名な著者の寓話的短編集。気になった2作:表題作が食べ物の志向が他のハナムグリと違うというだけなのにバレたらやばいという感じが面白い。 『パパーロ』は人間の欲についての話。2023/03/23
HANA
58
シュルレアリスムと風刺が効いた短編集。個人的にはシュールに徹した作品の方が気に入る。例えば結局それはなんだったのかという「パパーロ」とか、祝うべき結婚式がどんどん悪夢に変容していく「清麗閣」とか、絵を想像するとひたすらシュールな「ワニ」とか。「清麗閣」はマンディアルグを連想させられて、特に素晴らしい。風刺の方は「記念碑」が『1984年』とかディストピアを連想させられて面白いが、あとはちょっと直接過ぎるような気がして。ただ「怠け者の夢」なんかは他人事のように思えず読んでいる間、ひたすら辛かったんだが……。2015/08/09
巨峰
41
とても面白かった。イタリアの20世紀を代表する作家の風刺短編集。風刺というからにはいろいろと裏読みしないと味わえないのではと思ったが、あにはからんや基本的にストレートにしか読めない僕でも面白く読めてよかった。ファシズム体制下でかかれたというには妙に明るいのはこの人の持っている生地かもしれませんね。深刻な内容をさらっと提示しているような気がします。2015/06/25
財布にジャック
34
ここまでシュールだとは、ビックリしました。しかし、シュルレアリスムの代表みたいな短編を次から次へと読んでいたら、「そんなことぐらいじゃ驚かないから」としまいにはシュールさに耐性が出来てきた気がします。2019/06/25
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