内容説明
将軍吉宗の代替わりに際し、来日する朝鮮通信使。江戸時代、朝鮮との外交交渉・貿易業務の窓口だった対馬藩は、朝鮮御役を拝命する。莫大な出費、形式を重んじる使節、無理解な老中たち。日朝双方の本音と建て前の間にあって、ときに詭弁を弄し、ときに脅し、ときに屈辱に耐えつつ近世の日朝「交隣」をささえた小藩の苦悩と奮闘。
目次
はじめに──対馬藩の特殊性
第一章 幕府の威光と日朝外交
第二章 吉宗、将軍となる
第三章 江戸家老かく戦えり
第四章 通信使がやってくる
第五章 対馬藩の「役儀」
むすびにかえて──朝鮮通信使随員殺害事件をめぐって
註
原本あとがき
学術文庫版あとがき
関連年表・歴代朝鮮通信使一覧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろふみ
1
日朝間を嘘で繋いだ綱渡りみたいな話で一冊持つのかと思いきや。幕府と藩でやり取りする複雑なマナー、朝鮮通信使のエリートぶりなど意外と楽しめた。ところで対馬藩の外交は教科書にあまり載せない話だろう。この本の原本でも自分が社会人になってからの出版だが、高校で先生が話してくれたのを記憶している。日本史家には常識ということなのか?2025/02/19
わたぼう
0
★7/102018/05/07
harurindo
0
藩の重役の業務メモから外交から仕事の手続きまで克明に再現できるのが面白い。2012/12/26
伊達者
0
面白い。歴史が蘇ってくる2019/10/23