島国チャイニーズ

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島国チャイニーズ

  • 著者名:野村進【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 講談社(2015/11発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062163699

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内容説明

『コリアン世界の旅』から15年。「反中」「嫌中」が蔓延する日本に生きる在日チャイニーズたちのひたむきな人生模様。「私が二百人を超える在日チャイニーズを取材した結果では、彼らの大半が日本での生活におおむね満足しており、留学生のほぼ全員が、少なくとも来日時には親日か、もしくは好日であった。(中略)こうした彼らの実態が、日本人にはあまりにも知られていないのではないか。(中略)両者の深い断絶の谷間を、活字の飛礫(つぶて)でいくらかなりとも埋(うず)めていこうというのが、本書の最大のねらいであり、私のささやかな希望でもある。」――〈「まえがき」より〉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

358
様々な理由から日本で暮らすことになった中国・台湾系の人々を追うルポルタージュ。祖父の代くらいから日本にいる人たちもいれば、1980年代以降にやってきた新華僑と呼ばれる人たちもいる。第1章は劇団四季の俳優たちである。李濤(男性)と鄭夢秋(女性)という2人のトップスターを通して日中を語る。続く第2章では日本で大学教授を勤める人たち。既に二千数百人いて、アメリカよりも多いそうだ。第3章では日本語を母語としない外国人として初めて芥川賞をとった楊逸。このあたりまでは"陽"の部分。しかし第4章「留学生は”反日”か」⇒2022/06/14

けい子

17
日本で暮す中国の方達の様々な生活。田舎にお嫁に来た方、中華学校に通う子ども達、チャイナタウンで働く女性達。そもそも、中国の方に何故か昔から惹かれる所があり、大学生時、特に仲良しの友人の内訳は「中国の留学生の3人」「日本人2人」と中国人の方が多かったし、10年前に天津市で暮らしていた時もめっちゃ楽しかった。なので、本書はちょっと心が傷む箇所がある上に知らない事も多く恥ずかしかった。2022/06/25

loanmeadime

13
戦後まもなく、小屋に隠れていたところを見つかり、鎌で切り付けてきた日本人の妊婦を扶けて入院させた楊逸さんの母親のエピソード。中国から留学してきた一人っ子の甘えん坊と、"ひきこもり"に象徴される内向きな日本人の若者とが、同じキャンパスにいる、という大学の状況。「日本の男には変態が多い」という東北地方に嫁いだお嫁さん。等々、日本に暮らす中国人の現状が記されます。十年経った現在では意識もまた変わったものになっているかもしれませんが、その方が便利だからと国籍を変える現実主義や言語の取得能力に感心しました。2022/08/25

テキィ

9
日本に住む中国系の人たちについて、私が断片的でしか知らない事を、幅広くまとめた本。著者には感謝したい。国家と人を同一視してはいけないよな。あと、ここ10年そこらでそんなに中国から人が来ていたのかを改めてデータとして見ると驚き。ここらは、地方のニュータウンに隔離されていたら実感できないよな。出張が多いと体感できる。静岡駅前には中華多かった。あと、著者の筆はコリアンの頃に比べ丸くなった気がする。2011/11/06

honey

9
日本に滞在している中国人の生活を追った本。イメージ的に、就労目的・不法滞在・チャイニーズマフィア・犯罪・・・と悪い方ばかり思い浮かんだ中国人だが、この本に出てくるのは違う。劇団四季で頑張る人たち・大学の教授、準教授たち・芥川賞作家・花嫁・・・真面目に堅実に生きている中国人たちにスポットをあてていた。 ニュースにはならない、無名の頑張る中国人の姿。考えてみれば、そういう人の方が多いのだということに改めて気づかせてくれた。在外日本人だって、悪いことする人もたくさんいるんだから。2011/10/20

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