文春文庫<br> 若い読者のための短編小説案内

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文春文庫
若い読者のための短編小説案内

  • 著者名:村上春樹
  • 価格 ¥559(本体¥509)
  • 文藝春秋(2015/11発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167502072
  • NDC分類:910.26

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内容説明

「小説って、こんな風に面白く読めるんだ!」。村上春樹が小説家としての視点から、自らの創作の秘訣も明かしつつ、吉行淳之介、安岡章太郎、丸谷才一といった戦後の日本を代表する作家六人の短編小説を読み解いた“私的な読書案内”。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

151
6人の作家の短編小説を取り上げて、その読み方をじっくりと語ってくれます。一つの参考になる読み方でこのような読み方も作品によってはあるということを教えてくれます。最後にある読書の手引きも参考になります。ただ残念なのは村上さんも断っていますが、出版社の問題だとは思いますが原文を入れてくれたらという気がしました。まあ版権などの問題があるのでしょうが。2016/01/16

buchipanda3

118
著者による短編小説の読み解きを披露した評論集。紹介された作品は意外にもすべて国内小説。自らプロの書評家ではないという前置きをした上で、自由な語り口で作家の視点からの気付きがふんだんに語られていた。その指摘は大胆なもので、技巧的な欠点も示すが、むしろそれが作品にどう良い効果がもたらされているかが切々と述べられる。また、小説家が小説家の創作による煩悶したであろう心情を思い量り、熱のこもった口調になっていくのも印象的だった。取り上げられた作品はどれも未読なので、いずれ著者の仮説を頭に置いて読んでみたい。2020/08/04

ケイ

71
春樹氏が中高生のために書いたのかと思ったが、これは大学生、院生レベルの内容だ。「第三の新人」六人の作家の短編を一つずつ紹介している。一作も読んだ事がなく、淳之介以外は作家の名前すらも知らない。紹介作品は未読のまま読む。淳之介のわざと外したり繰り返される文体に興味を覚えた。長谷川四郎に関しては、最後に持ってきていて割いた頁が最も多い。ここで、作家は本当の事を言うとは限らないと春樹氏は断っているが、この章にこそ春樹氏の本音が最も現れているのでは。ノモンハンに繋がるきっかけに思える。2014/01/08

harass

61
日本文学の短編をつかっての著者による講義をまとめたもの。「第三の新人」と言われる文学者たちの作品のみを取り上げるのが面白い。実作者である著者が非常に抽象的な細かい話をしているが興味深く感じた。著者の作品はあまり読んでいないがなるほどと思える指摘などがある。著者らしいなと。自分は「静物」ぐらいしか読んでいないのでまだまだ読むべき作品があるなと思った。図書館本。2016/07/02

AICHAN

43
図書館本。再読。私は若くないが、気になってまたこの本を手にした。なぜ気になったかというと、短編にこそ小説のエッセンスが詰まっていると考えているし、村上春樹も秀逸な短編をたくさん書いているので、短編小説について何か知識が得られるかと思ったのだ。再読してみたら内容はもう忘れていて新鮮だった。1991年から1993年にかけて春樹さんはアメリカ・プリンストン大学で教鞭をとった。そのときにテキストにした日本の短編小説を論評したのがこの本。深読みがすぎるなという論評もあった。2022/05/16

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