- ホーム
- > 電子書籍
- > コミック(少年/青年)
内容説明
昭和16年春――西条徹男(さいじょう・てつお)は蒸気機関車に憧れ、機関士を目指していた。しかも、機関士の中でも高い運転技術を誇り優等列車牽引作業を受け持つエリート集団“甲組”の一員になりたいと胸躍らす徹。しかし、糸崎機関区に配属された徹を待っていたのは、憧れだけではやっていけない、叱責と怒号飛びかう危険な職場であった……!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
寺
59
今まで読んだ事がなかったが、この池田邦彦という漫画家が『カレチ』等の鉄道漫画を描いているのは知っていた。本書で初めて読んだが、これは強い支持者がいるだろうと思わせる。本書は昭和16年からスタート。機関車の甲組機関士を目指す主人公が、鉄道の仕事で出会う人達との関わりで成長していくビルドゥングスロマンである。蒸気機関車の仕組みやコツ、戦中特有の秘話哀話。柔らかくも武骨に感じる絵柄が良い。広島県の糸崎(現在も鉄道の要所)が舞台で、同時期の広島・呉は『この世界の片隅に』だったのだと思うとグッとくる。戦中も多様だ。2019/02/25
かっぱ
26
太平洋戦争中の昭和16年、機関士を目指す少年・西条徹男の成長物語。機関車乗務員は甲・乙・丙の3つの組に分けられ、中でも甲組は高い運転技術を誇るエリート集団。甲組に憧れる徹の最初の仕事は庫内手として機関車を隅々まで磨き上げる仕事。庫内手となって10か月後に入った鉄道教習所での投炭訓練と試験の厳しさだけでも難しい仕事であることが分かる。機関車の仕組みやそこで働く人たちの仕事内容(命の危険を伴う)や技術についても知ることできておもしろい。2016/09/07
ひねもすのたり
8
本書は『カレチ』で国鉄の黄金期から終焉までを描いた池田邦彦さんの作品。 舞台はさらに遡って戦時中の国鉄。高等小学校を卒業し機関士を目指す主人公の成長を描きます。 『カレチ』でもそうでしたが最大の魅力は主人公を取り巻くさまざまな職種の国鉄マンがイキイキと描かれている点です。こういう人たちがたしかにいたんだろうなと思わせる巧さがこの漫画にはあります。 しかし戦前の国鉄職員どんだけキケンな仕事やらされてたんだって感じです。戦後、労働組合が先鋭化していく下地はそのあたりにあったのかな・・★42020/03/26
かどっこ
3
機関士を目指す少年の漫画です。信念と情熱が愛情になり、愛情が努力を産み、努力が人の協力につながり結果に結び付くさまはこちらまで熱くなります。蒸気機関の技術のうん蓄も面白いし、純粋で真面目な主人公の純愛もいかしてます。人間描写に余韻があって良いです。 2015/11/29
zoumurasan
1
何回も死にそうになりながらも、それでも良い機関士になることを目指せるのが凄いなぁ!手本になる機関士が徴兵などでどんどんいなくなってモチベーション下がってたの悲しかった。2015/12/23
-
- 電子書籍
- アフタヌーン 2015年1月号 [20…