内容説明
河北に遅い春が訪れ、貧しい名家竇(とう)家にも、明るい変化が起こった。娘猗房(いぼう)が長老に推されて、漢の王室に入ることに決まったのである。天が娘に与えた大きな約束は、呂太后が過酷に君臨する宮廷で、どのように果たされるのか?勾引(かどわ)かされた弟広国の行く末は?老子の思想を敷衍する、清らかで華麗な、感動の名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
116
漢の時代に数奇な運命をたどることになった女性猗房の一生を描く長編。宮城谷さんの他の長編にくらべて短いが、宮城谷文学の美点を凝縮した内容を持っている。歴史の流れに翻弄されながら、凛として生き方を貫く主人公に清々しさを感じた。著者の文体は素晴らしく、散文でありながら詩的なイメージとリズムを持ち、さりげない自然描写の中に清冽な日本画のような美しさがある。こんな素晴らしい作家の作品を同時代で読めるのは幸せだ。2015/02/15
KAZOO
87
宮城谷さんの初期のころの小説を集中的に読んでいます。この本も西洋ではシンデレラみたいな話なのでしょう。漢の王室に入り最後は皇太后になるまでの話を家族愛とともに描いています。1冊にしてはすぐ読めてしまいます。文字が大きく行間も広いので、ゆったりとした感じで読めます。「重耳」とはえらい違いです。2015/06/29
あーさん☆本に埋もれてます(╯︵╰,)
77
日本で言うと"江"みたいな感じ。女性のこの時代の生き方。"猗房"の人生。字がデカイし、ページ数ないし、分からない部分は辞書を引けば、小学六年生でも読めそうなページ数。2019/11/09
遥かなる想い
74
いわゆる『史記』の外伝のような小説集。個々はあまり記憶にないが、不思議にさわやかな 読後感が残る短編集であった。2010/06/12
sakap1173
51
前漢の時代、竇家の娘・猗房と弟・広国の物語。 宮城谷先生にしては珍しく約200頁の作品なので、さらさらと読めました。 読後感は爽やかでした。 やはり宮城谷作品には外れがないですね。2021/02/20
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