岩波新書<br> 不眠とうつ病

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岩波新書
不眠とうつ病

  • 著者名:清水徹男
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 岩波書店(2015/11発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004315582

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内容説明

今夜も眠れなかったら,どうしよう…….そんな不安や心配が,うつ病の引き金になる.二週間以上つづく不眠は,うつ病のサイン.体内リズムの病気ともいわれる,うつ病の兆候と症状を,不眠との関係から明らかにする.予防法としての睡眠改善と快眠法,薬に頼らず眠りで治す最新の治療法まで.やさしく丁寧に解説する.

目次

目  次
   はじめに

 第1章 なぜ、眠る?
   眠らない動物はいない/眠りは何のために?/アミロイドの目覚め/科学研究の工場/質の異なる二つの睡眠/ナルコレプシー/ 「金縛り」はなぜ起きる?/もう一つの武器/オレキシンとナルコレプシーの関係/オレキシンの役割
 第2章 眠らないと、どうなる?
   眠らないと死ぬ?/断眠実験の装置/睡眠不足は生活習慣病のリスク/眠りと血圧の関係/ネガティブ思考の落とし穴
 第3章 眠りを計る
   眠りの指標/眠りの測定法/睡眠・覚醒の五つの段階/レム睡眠の段階/一晩の睡眠の経過/眠気を計る
 第4章 うつ病は不眠の背後に
   不眠症と睡眠不足/睡眠負債/不眠症のモデル/不眠症は昼間の病気/眠りを振り返る/五つのP/三つのP/よく眠れているのに不眠症?/認知行動療法はどんな不眠症にも効く?/うつ病の人は不眠症にかかったと思っている/慢性不眠は赤信号
 第5章 うつ病と生活習慣病
   うつ病も生活習慣病?/うつ病の患者さんには生活習慣病が多い/生活習慣病の患者さんにもうつ病が多い/根っこは一つ?/炎症/うつ病とHPA‐axis/うつ病と交感神経/うつ病と酸化ストレス/良い睡眠が一番の予防策
 第6章 認知行動療法とは
   うつ病と不眠症の認知行動療法/うつ病に対する認知行動療法/不眠症に対する認知行動療法/自称不眠症の患者さんの例/本当に不眠症の患者さんの例/心理教育/刺激制御法/睡眠制限療法/筋弛緩療法/どこで治療を受けられるか
 第7章 眠りでうつ病を治す
   時間生物学的治療とは/生体時計の仕組み/もっと光を/意外な徹夜の効果/どれだけ効くか?/役立つものなら、何でも使おう/時間生物学的治療の普及は可能か?
 第8章 悪人のすすめ
   眠りと食欲/うつ病と性格/悪いヤツほどよく眠る/上司・同僚に心がけてほしいこと/黄色信号がでたら/睡眠12箇条で、あなたも眠りの達人に
   おわりに 大災害と睡眠
   引用・参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐藤一臣

18
うつ病の詳細な説明はない。うつ病者は概して不眠であり、不眠者はうつ病になる可能性があるという視点から、不眠をいかに防ぐか治すかに力点が置かれている。第四章までは非常に平易な説明で専門的な用語や概念でもわかりやすかった。しかし、第五章以降はおそらく病気の治療の側面が強くなったために難しい概念が矢継ぎ早に出てきて理解は困難を極めた。認知行動療法が不眠に効果的である点や生活習慣を自分本位(悪人のすすめ)に変えることを提唱している。結局、マクロは強制的に行動を変えて、ミクロはこだわりを捨てて行動を変えてなのかな。2017/02/14

そうたそ

14
★★★☆☆ 今は割と改善されたが、一時期不眠に悩んだ時期があった。それだけに本書の内容も気になって手に取ってみた次第。「不眠とうつ病」とあるが、うつ病への言及は少なく、うつ病の原因となり得る不眠について解説した本だと言える。そのため、不眠が何たるかを知るには適しているが、不眠の解消法を教えてくれる本ではないので要注意。読後には改めて睡眠の重要さを実感した。快眠に勝る健康法はないのだと。でもいざ不眠に陥った時、特効薬もないし、絶対的な改善法も少ない。それだけに不眠とはまた難しい問題でもあるのだろう。2024/01/23

海星梨

3
オレキシンとか3つのPとか5つのPとか色々。図らずしも神経心理学の復習になったような、「えーと睡眠中枢どこだっけ?(視床下部前部とページをめくって答えを見つける)」ならなかったような。ちゃんと理解できる日はくるのか? 新型コロナで大学ないからこの機会に睡眠薬と手を切ろうと思ったら、作業効率が半分になって断念しました。寝付くまでスマホ画面とか寝酒がダメってことはわかってるんだ……でもそうしないと頭が延々働いてるんですよ……?2020/09/07

ゆみまき

3
睡眠外来に通っているため、読んでみることに。導入でうつ病に触れているけれど、本の大半が睡眠で占められている印象。医学部の先生が書かれた本のためか本の最初は論文の序論のようで、慣れていない人には少々堅苦しく感じてしまうかもしれない(個人的に2章の断眠実験や家族性致死性不眠症の話は興味深かったです)。不眠やうつ病の解決策を細かく提案している本ではなく(最後に少し書いてある程度)「睡眠」について詳しく説明した本なので、解決策を求めてこの本を取った人は読んだときにギャップを感じるかも? 個人的には面白かったです。2015/10/09

ジュリ

2
うつで不眠になる、不眠でうつになりやすくなる。うつの人は生活習慣病になりやすい、生活習慣病の人はうつになりやすい。卵が先か鶏が先か。2016/02/16

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