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内容説明
筆者はかつて、医薬品企業の研究所で新薬の研究に携わり、医薬の可能性と危険性について考える日々を送ってきた。もしこの薬があの時代にあったら、あの薬があの人物を救っていなければ、と考えるのは、歴史の愛好者として必然であった。もしコロンブスがビタミンCを知っていたなら、もし特殊アオカビの胞子が、ロンドンの病院のあるシャーレに飛び込んでいなかったら、間違いなく、現在の世界地図は大きく変わっていたはずだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
64
とても面白く読んだ。そのネーミングの由来を知ると、見え方が違ってくる。それを開発した人の思いもあるが、それを巡る人間のドラマ(月並みな言い方だが)も、綺麗ごとだけでないのが、複雑な思いを持ってしまう。そんな中、ペニシリンが際立っているように思う。今の時代だと、思いつかない視点だったり、偶然であったりということ。また、シンプルな組成でありながら、まだまだわかっていないことも多いということ。一方で、新たな病原菌であったり、変異であったり、その耐性というべきなのか、複雑な思いを持ってしまう。2024/07/21
十川×三(とがわばつぞう)
51
面白い。▼10薬紹介。ビタミンC,キニーネ,モルヒネ,麻酔薬,消毒薬,サンバルサン,サルファ剤,ペニシリン,アスピリン,エイズ治療薬。▼科学的に効かないはずの薬が、心から効くと信じる事から効いたと感じてしまう不思議。その為、効果がないと判定を下すのに数千年かかった。▼壊血病薬発見。現代の臨床試験の基礎はリンドが作った。2023/05/30
ユウユウ
47
とても読みやすく内容も面白かった。歴史は英雄や悪人によって作られてるわけではないのですね。2016/09/16
fwhd8325
42
一時期、薬を毛嫌いしていた時期があり、民間療法まではいかないけれど、おばあちゃんの知恵的なものにこだわっていた。そもそも薬の元となるものは、私たちの暮らしの中にあるものと言うことは、この著書でも明らかです。薬という武器を作り上げると、ウィルスがこれに対抗して脅威を増幅させるという図式は、どこかで自然に逆らっているのではと感じてしまうのです。2016/07/19
リキヨシオ
42
平均寿命が80歳を超えた日本、長寿大国である事が当たり前になっているけど、100年前の日本人の平均寿命は40歳、縄文時代の平均寿命は15歳だったと推定され、今以上に病気への恐怖と病気による死に現実味があった。人類の歩んできた歴史の裏側には病原菌による多大な犠牲があり、薬と病気の研究は文明の発展に大きく影響があったんだと思った。本書では、ビタミンC、キニーネ、モルヒネ、麻酔薬、消毒薬、サルバルサン、サルファ剤、ペニシリン、アスピリン、エイズ治療薬…といった「世界史を変えた薬」が紹介されている…とても面白い!2016/05/01
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