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内容説明
資本主義からシェアリング・エコノミーへ
デジタル革命の真のインパクトを読み解く
第三次産業革命のブレーンが描く、衝撃の未来図!
いま、経済パラダイムの大転換が進行しつつある。
その原動力になっているのがIoT(モノのインターネット)だ。IoTはコミュニケーション、エネルギー、輸送の〈インテリジェント・インフラ〉を形成し、効率性や生産性を極限まで高める。それによりモノやサービスを1つ追加で生み出すコスト(限界費用)は限りなくゼロに近づき、将来モノやサービスは無料になり、企業の利益は消失して、資本主義は衰退を免れないという。
代わりに台頭してくるのが、共有型(シェアリング・)経済(エコノミー)だ。人々が協働でモノやサービスを生産し、共有し、管理する新しい社会が21世紀に実現する。世界的な文明評論家が、3Dプリンターや大規模オンライン講座MOOCなどの事例をもとにこの大変革のメカニズムを説き、確かな未来展望を描く。
21世紀の経済と社会の潮流がわかる、大注目の書!日本版向け書き下ろし「特別章」付き!
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行雲斎の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
61
資本主義の行き着く先とは、協働・共有世界。物理的以上に、心理的な変化受容力が問われる。印象的なのが、自然界の資源活用過程における有効エネルギーの損失の件。パラダイムシフトに伴う痛みは必須も、5W1Hで痛みを知りたいのが人の心。自分の子供たちで垣間見るミレニアム世代の一端・・・。確かに合点が行く言動多々。一方、最終章の日本への提言に、目新しさに若干欠ける気がしないでもない。因みに、巻末の参考文献リストは、いつアクセスしたのか記載多々で、本著の主旨にぴったり。笑。2018/03/17
ばんだねいっぺい
33
言われるだけあって画期的な未来図を示す啓蒙的な書。 資本主義から新たなパラダイムへ。今から、順調に行けば40~50年かけて。いろんな物事をタダでシェアする社会に。 でも、根暗な人には住みにくい世の中かもしれない(笑)2017/01/12
sayan
28
「追加的な」利潤=「追加的な」収入-「追加的な」費用が0になる。だから協働・共有を軸とした社会が来る、うーん・・・理解が足りないのか納得感が小さい。オストロムのコモンズに関する調査記述。P.242 あらゆるコモンズがフリーライダーのせいで破綻する運命にあるというハーディンの主張を否定、個人はそれぞれ市場で直接の私利だけを求めるへの疑問、→近江商人の三方良し、は、コモンズという概念が成立するに必要なセーフティネットとしての社会的な絆をもたらした各者の協働とフィードバックを支えた考え方かもしれない。2016/07/11
Miyoshi Hirotaka
23
私が上京した1980年代は、電報が字数に、通話が距離に比例する料金体系だった。フルセンテンスの英文を電文に直す社内試験があったし、空き缶に小銭を貯めて独身寮の近隣の公衆電話で順番待ちをした。私の子供たちに話しても理解してくれない。このように何かを成し遂げるための費用はどんどんゼロに近づく。これはコミュニケーションだけでなく、エネルギー、輸送、教育などあらゆる分野に及ぶ。希少性をよりどころとしていた資本主義は衰退し、共有型の経済に移行する。生産者と消費者は区別がつかなくなり、モノは所有から共有へと向かう。2022/11/10
Shin
22
研修の課題図書で指定されたので再読。前回読んだ時はとても共感できたはずなのだが、今回はずっと首を傾げながら読んだ。まずもって「限界費用が限りなくゼロ」に近づくロジックとしてランニングコストがかからない(実際にはかかる)再エネの普及を前提にしているが、再エネがメインになったエネルギーシステムは「誰かが負担しなければならない」系統調整コストとバックアップコストがかかる。それも莫大に。この部分に気付かないフリをしている時点でなんだかなぁと思う。前回もそう思って読んだはずだが、多分目をつぶってたんだろう。2021/01/05