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内容説明
諱は「幸村」か「信繁」か。真田丸はどんな形態をしていたのか。大坂の陣における東西両軍の意外な事情とは――史料を博捜し諸説を根底から再検証。真田研究の第一人者が「不思議なる弓取」の真実を照らし出す!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Book Lover Mr.Garakuta
14
【図書館】【速読】:史実を何にも知らないだけに新説を唱えられてもチンプンカンプンだった。しかし、当時活躍した武人の姿を見ることが出来ました。其れだけでも知ることが出来たのが良かったですが。人に説明出来ないのが難点ですね。何を読むでんねんと叱られそうですが。2023/02/10
なつきネコ@つかれネコ
12
現状、真田信繁の事を一番に詳しいのはこの本ではないだろうか。真田幸村本は平気で幕末資料を使うのが多く、同時代の信用ある資料は評価できる。信繁の花押を年代事に追うと晩年に幸村説を否定。信繁は豊臣家の大名として組み込まれ領地を賜る。信之の八千石の時に信繁が一万四千石。信之より多いのは豊臣家の信頼を表している。上田合戦の真相が明らかになり、天王寺軍の戦いの経過が明らかにわかる。しかし、疑問も多い信繁が中間派なら、赤備えはいつ仕立てたのか。夏の陣が浪人達の軍備を整えたのが問題なら信繁は最右翼になるのでは?2019/01/30
電羊齋
8
第1章で信繁発給文書の花押の型の変化を年代順に検討することにより、「幸村」署名の文書を偽文書と論証しているところにはうならされた。第5章では真田丸の研究史、主な史料を丁寧に紹介しており、非常に参考になる。豊臣政権の諸問題、そして「牢人問題」と大坂夏の陣へと向かう歴史の流れの中に真田信繁という人物を位置づけており、面白く読めた。随所に最新の研究による新見解が盛り込まれ、固定観念をときほぐしてくれる。またそれでいて、まだまだ不確かなこと、わからないことはしっかりとその旨を明記している。堅実な良書。2016/04/01
Hisashi Tokunaga
6
平田氏の著作は「長篠合戦」以来になるのだが、素人読者も十分に意識しつつ、先行研究への目配りも欠かさない著作に今回も共感した。今回の著作の眼目は真田幸村なのだが、新機軸新解釈が随所に推論の形で提示されて興味深い。大阪城夏の陣における秀頼方の「牢人」問題。確かに戦国末期の「牢人」問題提示は意義深い。個人的には「ヒト」質にも興味を抱いた。兎も角も真田信繁こと幸村が「内蔵助」「義経」に匹敵する人物に形成されたのは間違いない。2016/03/15
尿酸値高杉晋作
5
非常に丁寧な分析でした。 ただ、大阪の土地勘が多少無いとなかなか分かりにくい所があるかも知れません。数少ない史料からこれだけの事を論じられる努力には頭が下がります。2016/03/02
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