内容説明
秘密の結婚式をあげたばかりの花嫁ホリーは、その夜、不快な夢を見た。絞首刑用のロープで吊されている夢……。午前三時、謎のベルの音で目覚めたホリーは、その音に導かれ、胸にナイフを突き立てられて、凍りついている伯母を発見した! シカゴの名探偵にして名弁護士、ジョン・J・マローンがデビュー、ジェイクとヘレンの名コンビも初登場のシリーズ第一作。(『原題:8 FACES AT 3』改題)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
8
しょっぱな、ホラー風の、ゴシック風ミステリかと錯覚させる出だしです。しかしこの本はそんなものではない。三人の主人公が現れると、舞台は一変します。プレス・エージェントのジェーク・ジャスタス。ひょろ長い手足で、骨太でやせっぽち。角張ったあご。もじゃもじゃの赤毛。ヘレン・ブランドは、白に近いブロンドの髪、青いパジャマに毛皮のコートをまとった美女。そして、ジョン・ジョゼフ・マローン。土建屋か、酒場のおやじか、野球チームのマネージャー、そんな風貌。絶対に負けた事のない弁護士。ライスのデビュー作、快調です!2005/06/05
もっち
1
創元推理文庫の「時計は三時に止まる」は既読、その「校正前」という感じ このおよそ内容と結びつかない邦題と表紙絵(ヘレンイメージ?)は正直残念だと思う ミステリとしては「アンフェアではない(たぶん)」程度で、厳密さを期待してはいけないけれど、キャラクター達が駆け回り飲みまくりあれこれ言い合っているのを読むだけでめちゃくちゃ楽しい ヘレンのカクテルと運転技術は輝いてます2015/11/10