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内容説明
【水野和夫氏・推薦】
中国の未来は、アジアの覇権国家か、普通の開発途上国か?
高い評価を得た『データで読み解く中国経済』の続刊・未来分析編、遂に刊行!
米国が覇権を確立して以降、中国はもっとも手ごわい相手である。だから、対峙することに躊躇している。日本の保守系メディアが言うように、オバマ政権が弱腰だからではない。共和党政権でも中国と真正面から対決することはないだろう。
中国は太平洋を二分して、西側を中国のテリトリーとする案を米国に提案している。そこに「中華帝国」を作る。10年のスケールで考えれば、米国はその提案を飲む可能性が高い。米国と中国の妥協が成立すれば、日本はアジアで孤立する。日本は20世紀に米国と安保条約を結んだことによって大きなメリットを受けた。だが、21世紀にあまりに米国を頼っていると、米国と中国が話をつけた場合に、大きなデメリットを被ることになる。この辺りのことは、もっと真剣に議論しておいたほうがよい。(本文より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
82
経済力を背景に、覇権国家を目指す中国の未来をデータに基き予測。◆中国は安い石炭を原料として使用し、輸出競争力を上げた。◆国民の7割に当たる賃金の安い労働力が中国経済の原動力。◆今後も中国が成長するには彼らに高い賃金を払って豊かにする必要があるが、これをやると中国の輸出力が低下する。これができなければ中国は先進国にはなれない。◆中国のマンションブームは陰りが見える。◆中国は経済力を背景に米国を中心として国際秩序に挑戦し始めた。米国の後ろ盾がなければ東南アジアは中国傘下になる。その時、最も苦境に立つの日本だ。2019/11/13
Mitz
4
中国出張の行きの飛行機で読了。この書を読んでいたため、商談の中で語られる中国の商況の理解が深まった気がする。貿易、エネルギーコスト、格差、膨大な農民人口、不動産バブル、そして軍事…。これらのキーワードで、中国の未来を考察しており、極めて読み応えあり。己の主張に正当性を持たせるために恣意的にデータを選んでいる本が巷に溢れる中で、この書では数多くのデータを多面的に示しており、信頼に足る。…そして、日本の置かれた状況も浮き彫りとなった。中国は日本の等身大の姿を映し出す鏡である。個人的学習テーマの1つとしたい。2015/10/25
紙狸
2
15年刊行。とても読みやすく、それでいて本格的な中国論だ。筆者自身はあとがきで、自分のアプローチを「経済的な分析と国際政治」それに「中国の歴史」をごっちゃに扱ったと説明する。中国という巨大で変化が速い対象を扱うには、この方法が有効なのだ。「中国を過度に恐れる必要はない」「ただの経済大国で終わる可能性が高い」というのが見立てだ。ただ、日本もぼやぼやしていては衰退するという危機意識もある。推奨するのは、日本が「中国とはキャラが被らない社会」を目指すこと。いつまでも日本が工業国と思いこんでいてはだめだという。2018/02/16
Tohru Soma
2
2001年〜の12年間で中国の輸出額は約8倍も増加。世界第一。日本は10兆円以上の貿易赤字・・・。 都市戸籍と農民戸籍(9.8億人←すごい。)。初めてこんな差別的制度があることを知った。農民は勝手に都市部に移り住むことができない。移住しても就学できない...etc かれらが低賃金で働くことが中国経済の強みになっている。これまで以上に経済格差が生まれて今後の中国は難しい状況になりそう。 2015/12/31
hirofumi
0
農業経済の学者さんが統計を駆使して中国を分析。中国専門家じゃないけど、それなりに納得感あり。勉強になりました2017/06/22
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