内容説明
2012年秋、しっかり者の姉さん女房だった妻が、認知症と診断された―。ドラえもんだった自分を忘れてしまった妻、大山のぶ代と、妻の介護に徐々に追いつめられる夫、砂川啓介。おしどり夫婦と呼ばれた2人の日々は、今も昔も困難の連続だった……。全国460万人以上の認知症患者とその家族へ綴る、老老介護の壮絶秘話!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱんにゃー
103
【日曜版(2015/11/22)】 最近 ふれ合ってる人、手ーあげてー(^-^)/ うちはパートナーが人工股関節手術をしてから、足元が悪そうな所で、腕を組みます(//ω//) (この世がたましいを成長させるための冒険だとしたら… 病気や障害って、)2015/11/22
kinkin
70
大山のぶ代さんの夫、砂川啓介氏による介護日記。彼女は「ドラえもん」の声優を務めた方だ。元気で明るかった彼女が認知症を患って砂川氏のショックは大きかったようだ。彼自身もガンを闘っているなかでの介護であるだけにその負担はかなりなものに違いない。これからの日本において同じ状況になることはいっそう多くなると思う。「愛さえあれば乗り切れる」という簡単なものではないと彼は書いている。介護がいつのまにかビジネスのひとつになりほんとうに血の通った介護は少なくなったと思う。介護のあり方を考えてしまう。図書館本。 2016/07/02
milk tea
49
砂川さんの戸惑ったり迷ったりする気持ちが綴られ、胸が締め付けられる思いでいっぱいになりました。切ないね、苦しいね。表紙のお二人、とっても幸せそう。金婚式おめでとうございます。2017/05/16
アーモンド
43
仕事も家事も完璧だったしっかり者の妻が認知症に。病気を認め、介護しつつ、ご自身の病気とも向き合う中で、公表するか否かで迷う心の葛藤。砂川啓介さんの日々のご苦労と日記が切ない。できる限り他の人たちの手を借りつつ、支え合って穏やかに過ごされる事を願わずにはいられなかった。2016/04/20
gtn
39
妻がそんな病になった場合、一人で抱え込むことほど愚かなことはない。共倒れになる寸前、友人毒蝮三太夫の勧めにより、ラジオで妻の病状を公表する著者。これを機に吹っきれる。何十年とスキンシップのなかった妻とハグをする。肌がきれいだと褒め上げる。妻が長年求めていたものが分かったような気になる。人生の最終章、本当の夫婦になった二人がいる。2019/11/06