認知症新時代 私らしく生きる

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認知症新時代 私らしく生きる

  • 著者名:毎日新聞生活報道部
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 毎日新聞出版(2015/10発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620323275

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内容説明

2015年1月、厚生労働省は認知症の人の数は700万人を超えるとの推計を発表した。あと10年で、65歳以上の5人に1人は認知症になるとの計算だ。いつまでも健康でありたいとと誰もが願い、認知症予防に躍起になりがちだが、認知症を避けて通ることはできない状況まできている。これからは、認知症と共に生きることを前提に考える必要があるのではないか。

本書は、毎日新聞生活報道部の記者たちが2014年1月から1年間、続けてきた連載「認知症新時代」を中心に、その後の認知症を巡る当事者や国の動きに関する記事などをまとめたものである。認知症になっても安心して生きていける社会にするために何が必要か、私たちはどうしたらいいのか。それを考えるには、まず当事者である認知症のご本人の声を聞くのが一番ではないのか──そんな思いで記者たちは取材を始めた。

「認知症になると何も分からなくなる」。一般には、まだそうした偏見が根強く残っている。しかし、実際には、認知症になったからといって、いきなり何もかも分からなくなるのではない。むしろ、今までできていたことができなくなっていく自分自身に苦しみ、間違いを指摘したり、無視したりする周囲の反応に傷ついているのである。取材に応じてくださった当事者の方々は皆、先々への不安を抱えつつも、生きがいを持ち、周囲の人々や地域とのつながりを大切にしながら、自分らしく生きていこうと奮闘している。考えてみれば、それは人として当たり前の行動ではないだろうか。

認知症の人たちの生の声が手に取るように分かるだけでなく、本人の思いに基づく医療や介護、町づくりのあり方を考えるきっかけとなる良書。

目次

第一章 私らしく生きる
第二章 医療・暮らし支える
第三章 変わる病院
第四章 できること、ある
第五章 地域で暮らす
巻末資料 認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(平成27年1月27日実施)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マーブル

5
冒頭で認知症患者自身も述べているが、書店で「認知症」関連の本を探しても、多くは「認知症予防のために」の内容が多く、認知症になった後の本人や家族が如何に生きるべきか、というものが少ない。 「○○を食べて認知症予防」「○○運動でボケ防止」と言ったいわば認知症を対岸の火事として、あるいはまだ来ぬ脅威として、さらには商売のネタとして扱っているように思える。時間はかかるだろうが、このような本を読み、また紹介することによって世間の理解が進み、少しでも認知症の方々が生きやすい社会になっていくことを期待したい。 2018/09/20

Honesty

4
認知症はボケた人で何もわからない人なのか?そうではない。認知症は脳の病気で記憶障害を引き起こす。自分の記憶がなくなっていく恐怖。家族や人から指摘されることが多くなり、それは叱責ととらえられ、自信喪失、混乱、生きがいをなくす。何も変わらない。ひとりの友人として、意思を尊重し、本人が生きたいように周りの人が、地域の人が支えていけば良い。認知症だからといって、社会のお荷物ととらえるとか、人間扱いしない偏見こそが根本的な病理。誰しもが当事者になりえるからこそ、正しく学び、偏見をなくさなければならないと強く思う。2015/11/26

犬養三千代

1
長生きはリスク‼2016/03/22

ときわ

1
今、認知症予備軍がいっぱいいるとかどうやったら予防できるとかの情報が注目されてるけど、すでになっちゃってる人達にはその情報は逆につらいものがある。いいじゃない、認知症でも。それを受け入れたあとに自分らしく生きる道があるよ!という力を与えてくれる本だと思う。認知症になるのはいやだ、何とかならない方法はないかというより、一緒に生きようとする方法を探すことの方が大事だと思った。2015/11/16

okatake

0
昨年1年間、毎日新聞で連載された記事を編集した本。今年新たになった新オレンジプランなどを加えている。ここ数年で認知症に対する取り組みや捉え方は変わっていると思うけど、でもまだまだ情報に踊らされ、負のイメージばかりが一人歩きしている感は否めない。良いことも悪いことも両方を正確に伝えるマスメディア・新聞の役割は認知症に関することでも大きい。2015/11/28

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