- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
テレビドラマ「あさが来た」の主人公のモデルとなった広岡浅子。彼女を知らずして、近代日本は語れない! いったい、何がすごいのか。幕末の京都に生まれ、大阪の豪商に嫁いだものの、明治維新の動乱で嫁ぎ先の商売は傾き……。ところが、それを立て直すために自ら奔走し、やがては実業家として活躍するようになるのである。しかも、ピストルを忍ばせて炭鉱に入ったという逸話もあるから、まさに女傑。はたして、広岡浅子とはいかなる人物であったのか。時代背景や女性史も踏まえて迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかは
46
なんて行動力のあるパワフルな女性だろう!そして、それを支える夫信五郎の果てしない理解あってのことと思う。現代女性にも通じるところがあると思う。いじらしい女心がまた浅子を可愛らしく見せていると思う。2016/01/23
masa
29
平均視聴率が歴代最高を記録したNHK連続テレビ小説『あさが来た』の主人公、広岡浅子の文庫書き下ろし評伝。女性に知識は必要ないと読書することすら躊躇われていた時代に生まれながら、男勝りの手腕で実業家として名を馳せ、女性の教育活動に心血を注いだ生涯に胸を熱くした!間違いなく現代に繋がる流れを興した稀有な偉人の物語として一読をお薦めしたい。とても読みやすい文章で、一気に読めます。161302016/12/27
とよぽん
16
江戸時代最後の世代として生まれ、20歳のときに明治維新、近代日本の混沌を生き抜いた広岡浅子・・・こんなすごい女性がいたことに、改めて感動した。実業家、女子教育者、キリスト教徒という3つの顔をもち、自立した女性の生き方を終生貫いた人だった。彼女が市川房枝や村岡花子の背中を押してくれたことも初めて知った。日本の誇り、広岡浅子!著者の長尾剛さんの文章も、浅子の人柄を十分に描き出して面白かった。2016/07/09
Kikuyo
16
銀行、石炭事業、生命保険、女子大学校、廃娼運動にも努めた広岡浅子。 「人は自分のことは他人任せにしたらあかん。自分の生きる道は自分できりひらかなあかん。これは、女にも男にも当てはまる教えや思うんどす」。男尊女卑の世にあって女は教育をうけ、優れた人間になる権利がある、と強い信念を持って生きた。逞しい。晩年はキリスト教に傾倒、それは本質を見る目がそうさせたのかも。勉強会合宿で、謙遜する村岡花子を「大きな舞台めざさなあかんやないの」と檄を飛ばすエピソードも。フィクションが3割だが浅子の人物像がよく伝わってきた。2016/04/10
てん06
15
NHK朝ドラの主人公のモデルについて全く知らなかったので、何か1冊と思い手に取った。小説というわけでもなく、朝子の自叙伝を引用しながらの評伝。著者は創作部分が3割、といっている。朝子について全体像をつかむにはいい。2015/11/07