内容説明
戦後、敗戦国の学問体系から排除された地政学――
だが、世界がいまだこの理論によって動いているのならば、我々はただちにこの学問の何たるかを知らねばならない。
さもなければ、この国が生き残る道はない――
ウクライナ政変を画策した米国、
「イスラム国」に潜り込む英MI5、
「大欧亜共栄圏」を目論む中国……
諸大国が激突する世界で、日本が生き残る唯一の道を示す。
《章目次》
第1章 戦後、日本人に隠された真実
第2章 なぜアメリカはアジアを支配したがるのか
第3章 中国の膨張はどこへ向かうのか
第4章 ウクライナ問題の真実は何か
第5章 「イスラム国」は世界をどう変えるか
第6章 日本のインテリジェンスをめぐって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミッキー・ダック
24
著者は元公安調査庁調査第2部長。世界の大国は地政学に基づく軍事戦略によって動いているが、それを知らない日本は生き残れないと説く。米ロ中の戦略の解説は現在の国際政治を読み解く上で説得力がある。経済的相互依存関係や国際機構だけでは戦争は避けられず、安保法制の憲法違反より北朝鮮の核脅威や中国の尖閣攻撃への対策が重要であると言うのが著者の考えで安倍首相支持。だが、米国に頼らざるを得ない現実を認める一方で、実力をつけて従属しない日本をつくるべきだというが、『憲法九条の軍事戦略』のような具体的な提案はない。 2015/12/10
T坊主
11
1.日本人は精神的に完全に廃人ですね。経済だけは強いように見えますが。これからの日本の行く末が心配になります。2.この本を読むと世界の見方が大幅に変わります。世界は弱肉強食。中国を非難する前に、日本もそのようになればよいのに、平和ボケ、愛中、愛米派の人はそれができず、日本をつぶそうとしているのか??。日本も買っては世界水準の諜報機関を持っていたのだが。敗戦により牙を抜かれた。3.日本は中東から手を引いたほうがよい。2016/07/15
トラビス
9
地政学に興味があって読む。イスラム国に日本人が殺害された事件の背景、英MI5の動きなどさすが元インテリジェンスならではの鋭い分析に驚く。海外の新聞をただ翻訳して伝えるだけの自称国際派ジャーナリストなんかとはものが違う。2017/11/01
Hiro A
5
政治の本当の意図するところなんて自国であってもわからない。資料や歴史などから、推定する努力を行い、なにか起きている時に、どういう目的で行われているか、真実は何かを知ろうとすることが必要。そういう目的でこの著者の見方は参考になる。イスラム国などの話は解釈として面白いと同時に、国家というものは怖いものだと思った。怖いというのはイスラム国ではなくイギリスであるが。ただ、やむにやまれずこういう現実を知ってほしいという筆者の思いは理解できるが、こういう肩書をもっていた人は表に出ていいものだろうか、とも思う。2016/02/12
Haruka Fukuhara
4
実務家による世界認識がわかってとても面白かった。昨日1984年の本の存在を知って地政学って前から日本にあるじゃないかって思ったけど、この本によると戦争前には日本の地政学は世界最高水準だったらしい。(それが必ずしも実務に活かされなかった)で、戦後日本を押さえつける為に「閉ざされた言語空間」(江藤淳)のもと、リベラリズムの国際政治学がはびこりリアリズム(地政学など)は駆逐されたという。公安調査第二部というのが対外情報部らしく、著者はその部長経験者。2017/03/24
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