シドモア日本紀行 明治の人力車ツアー

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シドモア日本紀行 明治の人力車ツアー

  • ISBN:9784061595378

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内容説明

人文地理学者で無類の親日家のE・R・シドモアは、ポトマック河畔の桜植樹の立役者でもあった。明治17年の来日以降、たびたび日本を訪れ、人力車で全国各地を駆け巡り、鋭い観察眼で明治中期の日本の世相と姿を生き生きと映し出す。自然と共に生きる日本の歳事伝統と日本人の優しい心。日本を愛したアメリカ女性の描く日本印象記の傑作。(講談社学術文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

凛風(積ん読消化中)

9
明治中期の日本を旅したアメリカ人女性、シドモア女史の紀行文。かなりの分量で、当時の日本を記録している。西洋的価値観を押し付けるでもなく、おかしな誤解もなく、フラットな視線で描写された文章には、好感が持てる。東の果ての小さな島国でしかなかった日本を、それなりにリスペクトしてくれているのも伝わる。そこには、今では失われた日本もあれば、今でも残っている日本もあって、興味深く読めた。2022/12/11

本の蟲

9
米国の女性人文地理学者にして、無類の親日家。今では毎年桜まつりが行われる、ワシントンの桜並木植樹計画の提案者でもある。度々来日し、開国当時の日本が結ばされた不平等条約に憤り、晩年は米国の日本移民排斥政策に反対するなど、日本の立場に寄り添ってくれた御仁。本作は明治日本の各都市を人力車で旅行した印象記。それぞれの特徴から自然に風景、寺社仏閣、産業に庶民生活、祭事等幅広く紹介している。細かい項目ごとに分かれた紹介文は、日本愛を感じさせつつ観察者として抑えめに努めた印象で、良い意味での暴走がないため少々物足りない2021/12/12

Ryoichi Ito

6
著者はアメリカの著作家・写真家・地理学者の女性。横浜の米国総領事館に勤務していた兄ジョージを訪れたときから約20年にわたる明治の日本見聞記録。72歳で亡くなるまで生涯日米友好に努めた。1912年,彼女の提案で東京の桜がワシントンに贈られた。ナショナルジオグラフィック協会初の女性理事。横浜の外人墓地には,横浜で亡くなった彼女の母,兄,そしてスイスで亡くなった彼女の三人がねむっている。また,墓のそばには1991年に日本へ里帰りした「シドモア桜」が植わっている。明治の日本の様子がよくわかり,とても興味深い。2021/07/08

sentinel

1
やっと読み終わった〜〜。当時のアメリカ人向け日本の歩き方って感じか?貴重な資料といった所で読み物としては・・2017/04/08

草津仁秋斗

0
ワシントンに桜を植え、日本とアメリカの架け橋になることに努めた日本を愛するアメリカ人女史、シドモアの日本滞在記。長期間滞在しているので、日本の様々な場所や様々な面をじっくり観察している。異国人ならではの視点から描かれた日本の様子は、「これが日本!?」という面もあったり(笑)2014/06/25

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