内容説明
動物に仮託して人間生活の諸相を描いたイソップ寓話。「兎と亀」「蟻ときりぎりす」「牛のまねをする蛙」「狐とぶどう」――西欧はもとより日本においても、これらの話を知らぬ者はいまい。では、イソップその人についてや、イソップ寓話の成立についてはどうか? 古今の文献を駆使してその成立と伝承の歴史をたどり、わが国への伝来とその変容、普及の過程を究明する。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マネコ
5
イソップ寓話の成立について、関わった人物や物語の変遷を丁寧にまとめられています。寓話を読みたいという人より、イソップ寓話がどういう成り立ちなのかを知りたい人向けの内容です。2019/03/15
ankowakoshian11
2
イソップ寓話の原典はギリシャ語と始めて知った。以降西洋近代語訳され日本にも伝わるが、テキストが広く知られるようになったのは尋常小学校で教科書に取り入れられてから。などなどイソップ寓話の各国による違い等、成り立ちから伝承の形を解説してある。自分がイソップに馴染んだのは幼稚園以前の世界童話集の中で、それは恐らくシャンブリ版からの翻訳のような気がする(訳者が誰か機会があれば調べたい)イソップ寓話と言っても、版が複数あり、〇〇版には……という引用で解説されてある処はやや読み難いので、版別一覧が欲しかった。2022/04/12
maqiso
1
イソップが語ったとされる寓話は、古代ギリシア以来何度も集められたが、近世ドイツで出版された口語訳とその各国語版によって大衆文学として普及した。近世日本にも日本語訳が存在したが、全国的に普及したのは近代になってから新たに翻訳され尋常小学校で使われたためである。中世から近世にかけて発展した寓話集が、古い写本が見つかったために現代では顧みられなくなったというのが面白い。各版の比較が多いので少し読みにくい。2020/04/15
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