ハヤカワ文庫SF<br> ブラッド・ミュージック

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ハヤカワ文庫SF
ブラッド・ミュージック

  • 著者名:グレッグベア【著】/小川隆【訳】
  • 価格 ¥1,188(本体¥1,080)
  • 早川書房(2015/10発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150107086

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内容説明

遺伝子工学の天才ウラムは、自分の白血球をもとにコンピュータ業界が切望する生体素子を完成させた。だが、会社から実験中止を命じられたウラムは、みずから創造した“知能をもつ細胞”を捨てきれずに、体内に注射して研究所からもちだしてしまった……この新細胞ヌーサイトが人類の存在そのものを脅かすことになるとも知らずに! 奇才が新たなる進化のヴィジョンを壮大に描き、新時代の『幼年期の終り』と評された傑作

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

66
以前、「ギブソンのスプローク三部作の復刊を」という感想に読書人さんのコメントでこの作者の名前を出していました。そしてまさかの大学図書館で発見。もしかして地球外生命体で血液桿状型寄生生物によって吸血鬼化した人々と人類のあり方を描いた『トリニティ・ブラッド』の元ネタかしら?現在、エボラ出血熱が収束していない状況なので自由意志を持つ真核細胞が接触することで感染する怖さがまざまざと伝わります。身体が変形していきながらも体内の真核細胞と対話しながら幸せになろうとするバーナード。幸福の意味も考えさせられるバイオSF。2014/11/10

催涙雨

49
切り口はパラサイト・イヴに近い印象なんだけど、つくり出された生命体の性質が異なるので以降中盤くらいまではパンデミック風のパニックSFっぽい方向性になる。そこからは評判通り幼年期の終りと似た終末的世界にむかっていく。ただこの「幼年期の終り」を引き合いに出した評判自体があらすじのネタバレに等しいのは如何ともしがたいところ。まあ似たようなネタの後発作品は多いので仕方のないことなのでしょう。特徴的なのは観測者の程度によって世界が変容するというような旨のゴーガティの理屈が結末に繋がっていくことなのかなと思う。2021/03/12

若布酒まちゃひこ/びんた

32
きっとこれは物語じゃない。細胞の増殖みたいに、中盤以降急速に拡大する視野は、世界と呼ばれるものの守備範囲、世界を形作る因果律の動きそのもの。雪が燃える。2015/12/11

磁石

29
全身の細胞が、60兆個の細胞全てが知性を持ってしまったら。たった一粒の知性を持ったリンパ球が、体中の細胞たちを啓蒙し目覚めさせていく。そのことに人間は、体の支配者だと思っていた人間は戸惑う・怯える・殺そうと模索する。彼らを病気だと断じて排除しようとする。このままでは人は、人でなくなってしまう。だけど、彼らが織り成す整合性は/音楽は素晴らしい。何も失われない、優しさに満ちている。人間はひと握りの細胞群でしかなった、そのことをもっと自覚すべきなのかもしれない。2016/01/13

k16

23
20120811読了。 前半バイオ・ホラー、中盤パニック系かな。 80年代版「幼年期の終り」というのもなんとなくわかる。 体内に拡散するミクロ的な世界やひとつにつながっていく情報あたり、個人的にはサイバーパンクに近いとも思う。2012/08/11

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