内容説明
閉鎖された中学校の校舎で、かつて軽音楽部で生まれた曲の歌詞通りに起こる連続殺人。
アガサ・クリスティー賞受賞作家が書き下ろした現代日本版『そして誰もいなくなった』。
すべて伏線、衝撃のどんでん返し……。究極の「青春+恋愛」ミステリー。
真琴は高校の卒業式を終え、既に廃校となっている母校の平静中学校を訪ねた。朽ち果てた校舎に、彼女が所属していた軽音楽部のメンバーが集められたのだ。目的は中学三年のときに部を廃部に追い込んだ教師への復讐。だが、再会を祝して全員で乾杯した瞬間、ミニコンポから、その教師の声が響き渡った。「平静中学校卒業生諸君に死を」。一同が驚愕するなか、突然メンバーのひとりが身体を痙攣させ、息を引き取る。真琴は警察に連絡をしようとするも、携帯電話の電波が届かない。しかも学校を囲む川に架かる橋が何者かによって焼き落とされ、町に戻ることができない状態になっていた……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nyanco
83
過去の復讐、クローズドサークル内での連続殺人…既視感があるだけに、どう描くかが作者の力量だと思われるタイプの作品。私は読んでいて「冷たい校舎」を思い出す部分が多かった。作品としては「冷たい校舎」の方が、私は好きかなあ。中二病っぽさはあると思いますが、軽音部のメンバーが中学生とは思えない。コレ、高校を舞台にして大学を卒業するタイミングで…とした方がリアリティがあったんじゃないかなぁ。続→2015/10/14
川越読書旅団
58
結論ありきで書かれたミステリー小説観満載で、ストーリー展開、殺人のトリック、セリフの内容全てにおいて違和感なしでは読み進める事が出来なかった、残念。音楽に関連する件(くだり)や登場人物たちの心の機微の描写はなかなかではあったのだが、、、。2015/11/13
だんじろー
49
決して「何も残らない」わけではないけれど、メイントリックが既視感満載でかなり拍子抜けした。部室内での最初の事件にしても、どうしてその方向に推理が展開するのか実に不自然で、その後も無理矢理読者を納得させようとすればするほど深みにはまっていくという悪循環。人物描写にしても、とても中学生には思えない者ばかりで正直入り込めなかった。申しわけないけれど、いろんな意味で残念な作品。2015/10/27
そうたそ
48
★★☆☆☆ クリスティの名作を思わせるようなタイトルであるが、内容はいまいち。相変わらず当たり外れの差が激しい作家さんだなあ……。閉鎖された中学校の校舎に集められた嘗ての軽音楽部のメンバー。部を廃部に追い込んだ教師への復讐を目論み集まったつもりが、思いもよらぬ形で連続殺人の幕が開けられることとなる――。閉鎖的な空間、切り落とされた橋等々、本格ミステリ好きにはゾクッとくる設定ではあるものの、ここまで露骨だと興醒めするなあ。結末の意外性もあるものの、どうもすっきりしない。色んなことが中途半端で残念な出来。2016/07/12
Yuna Ioki☆
47
1298-501-33 森晶麿作品初読み。タイトルどうり何も残らない本だった。。。2015/11/28
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